女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

欠けているなら、他所で補えばいい。たとえそれがセックスでも

カテゴリー「はじめに」でお伝えした通り、私が初めて女風を利用したのは、2019年11月のことでした。つまり結婚した翌月ですね。ここでは、利用に踏み切るまでの流れをあらためてご説明したいと思います。

 

2018年秋/記者仲間からの情報で、「“女性向けの風俗”が存在する」と初めて知る

2019年2月/現在の夫から、「実は性行為が出来ない。いつ出来るようになるかは僕も医者も分からない」と告げられる

   7月/2人で国内旅行へ。旅自体は楽しかったものの、「付き合っている人と同じ部屋で寝起きして、朝まで何もない」というのがどういうことなのかを初体験。かなり辛い

   8月/俄然興味が出てきた“女性向けの風俗”について、先の記者の協力を得て徹底的に調べる。現役及び元セラピストやユーザーさん達に直接お話を伺うも、この時点では「私も利用したい」より「怖い」「不安」という気持ちが勝つ

   9月/入籍に先駆け、2人で新居へ引っ越す

   10月/出会ってからちょうど1年後に入籍。夫と3週間一緒に暮らしてみて、性生活以外はストレスフリー。が、住み始めて数日で夜の辛さが最高潮に。今はセックス出来ない状況なのだから、夫からも私からも求めてはいけないことは分かっている。誰が悪いわけでもない。でもどうしようもなく辛い。その時、KTさんの「僕はいつでもセックスしたい。それは人間として当たり前の欲求」という台詞(「最後の恋・参」参照)が脳裏に浮かぶ。その言葉と、「このままでは私のメンタルもフィジカルも崩壊する」という内なる声に背中を押され、女風の利用を決意

   11月/女風利用開始。初利用のお店はセレクトミスだったけれど、それ以降はほぼ満足。「女風のある生活」が当たり前となる

2020年3月/新型コロナウイルス感染拡大によって、日常における全ての“当たり前”が当たり前でなくなる。当然、女風の利用も一旦休止

 

 

女風は本番行為こそ禁止ですが、逆に言うと挿入以外のことはほとんどします。ユーザーが望めば、多少変わったことでも大抵可能。極端な話、「1時間ずーっとキスだけしていたい」とリクエストして、セラピスト側がオッケーであればそれも出来ます。

私はこれまでいろんなセラピストさんに施術してもらいまして、「こうしてほしい」と明確に伝えることもあったし、セラピストさんにお任せして“その人のやり方”で過ごすこともあった。どちらも同じくらい楽しいけれど、お会いしたどのセラピストさんとも、夫より濃密でエロティックな時間を過ごしていることは確かです。夫とは、性行為だけでなく、キスもハグもほとんどないのだから当然ですよね(笑)。以前は「寂しいな、キスくらいしたいな…」と思っていたのですが、最近はあまり気にしなくなりました。

 

夫は、性的なことを除けば100点に近い人だと思います。食の好みが合う、家事はそれぞれやる、お互いの“時間の使い方”“お金の使い方”に口を出さない…等々、すこぶる快適。女友達の話を聞いていると、「在宅勤務になってから地獄。延々ご飯作ってる。旦那は私が動き回ってるのを目の前で見ても、全然家事をやらない」という状況が多いみたいなので、「本当に恵まれてるなぁ」と日々感謝。だからというわけじゃないけれど、「一つくらい欠けてるからって何だ? 性生活は他所で補えばいいじゃないか」と潔く割り切れます。

 

女風を予約し、セラピストさんととんでもなく卑猥なことをして家へ帰る日も、夫に対する罪悪感や背徳感は全くありません。本当に少しも、1ミリもない。それはやはり、「相手がプロだから」に尽きると思います。正当な料金を支払って、その料金内・時間内でサービスを受けているに過ぎないので、悪びれる必要は全くないのです(*女風を利用していることは夫には内緒。もちろん墓場まで持っていきます)。

浮気や不倫を上手に楽しめる方もいると思いますが、私はそういうタイプじゃないし、そもそも面倒なことが好きじゃない(笑)。万一バレてこじれでもしたら、慰謝料とか社会的立場とか、失うものが大き過ぎます。何より、相手を深く傷付けてしまうのは目に見えている。だから後腐れがなくて、しかも好きなタイプの男性と、その時々でいろんなことを楽しめる女風は私にとって最高の娯楽&癒やしです。いわばエステみたいなものですね。

 

夫と一緒に暮らし始めて約8ヶ月(出会ってからは約1年8ヶ月)。もはや“1人の男性”ではなく、家族の一員、もしくは気の合うルームメイトという感覚になってきました。夫も私のことを、同じように感じているんじゃないかなと思います。だからこの先、死ぬまで性行為がなくても大丈夫な気がする。近頃は、「昔はピンとこなかった『恋愛と結婚は別物』って、ひょっとしたらこういうこと?」なんて思ったり。夫はハラハラドキドキするような”刺激的な人”ではないけれど、だからこそ平和で、心穏やかな毎日を送ることが出来ています。出会えたことに感謝しています。

 

共働きなので自由に使えるお金はありますが、私は決して高給取りとは言えません。ですから、やはりエステは贅沢品の一つです。でも、たまには利用して癒やされたいし、思いきり気持ちよくなりたい。この先、世界がどうなっていくのか見当もつかないけれど、いろいろな施設やサービスを、今までの半分くらいは利用できる日が来るといいなぁと願っています。そして、延期に延期を重ねている「海外新婚旅行」、いつか夫婦2人で仲良く行けますように…♡♡♡