女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

その質問、頭を取るかお尻を取るか?

今日(6/26)は久しぶりに早朝出社。「朝早かったし、現場から直帰していいよ」とのことで、午後半休を取って一人で映画を観てきました。私が足を運んだ映画館は、あらかじめ等間隔に席がふさがれていたため、観客は自動的に“ソーシャル・ディスタンス”をキープ。コロナ前はそこそこ繁盛していたけれど、パッと見、「収容人数は本来のキャパの2/5程度かな?」という印象を受けました。すなわち収益も同様でしょうが、「公開出来ただけありがたい」「鑑賞出来ただけありがたい」という空気が館内全体に流れていたように思います。撮影自体は随分前に終了していた作品なのですが、“上映されるか否か”が全然分からなかったので、無事映画館で観られてすごく嬉しかった。やはり映画は、大きなスクリーンと良い音響で楽しむのが一番です。

 

映画鑑賞後、プラプラ買い物をして19時頃に帰宅。ボーッとエレベーターを待っていたら、自宅マンションのロビーに男性が慌てて駆け込んできました。「間に合った!」という声のするほうを振り向くと、息を切らせているのはコンビニ帰りの我が夫。「そこは『ただいま』もしくは『おかえり』じゃないのん?」と思ったけれど、ひとまず言わないでおくことを選択(笑)。到着したエレベーターに乗り込み、「今日は映画観てから帰ってきたんだ~。そっちは買い出し? 今仕事終わったの?」と尋ねたのですが、その答えに驚きました。そしてイラッとしました。


「今じゃないよ、少し前に終わったんだ。仕事終わってすぐコンビニ行って、今はその帰りだよ」。

 

あの〜、ひょっとして、あなたは私のことをアホだとお思いなのですか? 一緒にエレベーター乗ってるんだから、誰も“たった今”のことは訊いてないし見れば分かるよ。知りたいのはそんなことじゃない。私が重きを置いているのは、あくまで質問のお尻側。「仕事終わったの?」のほうであり、頭側の「今」では絶対にない。そして、仕事が終わっているなら「お疲れさま」、まだ残っているなら「頑張ってね」と伝えたいだけです。そんなもん、文脈で判断出来るでしょうに…。

 

一瞬でも目が合ったら上記のセリフを言ってしまいそうだったので、真っ直ぐ前を見たまま「あ、そう」と答えました。家に入ると、お風呂&トイレ以外は自室から一歩も出ないまま過ごし、現時刻に至っています。なお、夫は早寝早起きなので、日付が変わる前にスヤスヤと寝ております(笑)。

 

20代までの私は、イライラした場合、割とすぐ口に出していました(ちなみに顔にも思いきり出していました)。でも30代以降、かなり責任の重い業務を任されたり、部下が何人も出来たりして、理不尽なことや“自分に非がなくとも頭を下げる”ことが格段に増えた。だから「いちいち言ってもねぇ…」と、“忍耐”的なものを覚えていったのです。それに「一晩寝て新しい朝を迎えれば、大抵のことは忘れているか許せる」ことも学びました。その経験をプライベートでも生かし、“どうしても許せない発言”以外はちょっと寝かせるというか、一旦持ち帰るというか、そういうことも出来るようになったわけですね。私も大人になりましたなぁ(笑)。

 

それで現在、諸々冷静に考えているところなのですが、「もしや彼のほうは“時間”に重きを置いていたんじゃなかろうか?」と思い至っています。夫は普段から時間に正確で、いつも待ち合わせの20分前には着いているし、在宅勤務となってからも、3度の食事やお風呂に入る時間は毎日ほぼ同じ。だから「今仕事終わったの?」と訊かれたら、まず「今」という単語が“重要なもの”として耳に入ってきて、「今じゃない。少し前」と訂正したに過ぎないのではないか。私からすれば「仕事が終わっているかどうか」が大切だけれど、それは私の“頭の中”や“胸の内”であり、当然ながら夫には全く伝わっていません。お互いに超能力でもない限り、読み取れなくて当たり前なんですよね。だから、自分の中でイラッとするのは自由だけれども、夫に対して怒りをぶつけたりするのは筋違いな気がしています。

 

もしも予想が当たっていたら、次回からは「今仕事終わったの?」ではなく「仕事はもう終わったの?」と、こちらが訊き方を変えればいいだけのこと。職業柄、“質問力”には少なからず自信を持っていたのに、よもや身内に鼻をへし折られるとは…。折を見て、夫に真意を確かめたいと思っています。昨日に引き続き、「何事も日々勉強」ですね(笑)。