女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記

不戦勝、上等

再放送中のドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る」(NHK)の第7話を観ました。7話で印象に残った台詞は2つです。

 

1つは、友人・小野がジュンに言い放った「お前は自分のことを可哀想だと思ってるかもしれないけど、お前に振り回されて好き放題された三浦のほうがよっぽど可哀想だよ!」という台詞。小野は、ジュンがゲイだと知って「気持ち悪い」「コイツは男に興奮する変態だ」「俺はコイツのオカズにされたくない」等の暴言を吐いたクラスメイトです。その暴言を聞いた時に思ったのは、「男が男に興奮するのが変態なら、男が女に、或いは女が男に興奮するのだって変態じゃないか」ということと、「タイプじゃない人をオカズにはしない。君だって女子全員をオカズにはしないでしょうが」ということ。でも今回は、「小野くん、君の言う通り‼︎」と深く頷きました。

 

第5話についての感想「みんなちがう」でも書いた通り、“普通の幸せ”が欲しいからといって、三浦さんの想いを利用したジュンのことは許しがたい。周囲に理解してもらえなくて辛い、居場所がないように思えて苦しいという気持ちは分かります。でも、「だから他の人を傷付けてもいい」理由にはならないと思う。ゲイの苦悩を中心に描くドラマだから仕方ないのかもしれませんが、“三浦さんの心”がないがしろにされているように感じていました。その点を小野がズバッと指摘してくれたような気がして、ちょっとスッキリ。

 

もう1つは、カフェバーオーナーの台詞です。このカフェバーはジュン行きつけのお店で、LGBTQに理解のある場所。オーナー・ケイト自身もレズビアンで、イギリス出身の女性です。ある日、ジュンが「イギリスのほうが(LGBTQに対して)寛容なのに、どうして日本で暮らしてるの?」と尋ねます。ケイトの返事はこうです。「国や世間が認めてる、認めてないは関係ないよ。どこにいても自分を認めてる人はハッピーだし、自分を認めてない人はストレスフル」。良いこと言うなぁ、と思いました。でも、次の一言には共感できなかった。

「You can run,but not from yourself.」(逃げてもいい、だけど自分自身からは逃げ切れない)

 

私は、「どこまでだって逃げていい」という意見です。しんどいなら、今いる場所からも自分自身からも逃げればいい。一生逃げ続けたっていい。ちゃんと働くとか税金を納めるとか、必要最低限のことをやっていれば何の問題もないと思う。自分をごまかして生きるのが辛い人もいれば、ごまかして生きるのが楽という人もいる。誰もが己を突き詰める必要はなくて、ずっとフワフワ、何となくでゆる~く過ごしたっていい。早い話、本人にとって快適な状態なら、何だっていいと思うわけです。この後ケイトは、「今じゃなくていいから、いつか戦わなくちゃ」とジュンに告げます。一体何と戦うのか…までは言及されていなかったけれど、そもそもなぜ戦う必要があるんだろう。マイノリティは、見えない何かと戦っていかなくちゃいけないのだろうか。

 

私が自分をマイノリティだと認識しているのは、①子供をもうけないと決めている、②出会ってから今日まで夫との性行為が一度もない、③夫婦別姓を熱望している、の3点です(①と③については公言しています)。③は当分の間実現しそうにないけれど、夫婦別姓制度が導入されたら即、旧姓を選択するつもりです。幸い、職場ではさも当然という感じで「結婚しても名前変えないよね?」と言ってくれたため、呼び名も名刺もそのままで仕事をしています。昔は「名字を変えるなんて絶対にイヤ!」という考えでしたが、今は「ペンネームだと思えば、まぁ許せる範疇かな」と譲れるようになりました。

 

ただ、夫の名字は本当によくある名。私の旧姓はそこそこ珍しい名字で、下の名前とのバランスも含めて非常に気に入っています。名刺交換をする際、“名前トーク”でひと盛り上がり出来るところも大きな魅力。婚姻届を書く前、一応「こっちの名字に変えてくれる気、あったりする?」と夫に訊いてみましたが、「えっと…ごめん。会社での手続きもいろいろあるし、兄貴がうるさいと思うから…」との返事でした。そうですかー、手続きはどっちの姓に変えようと“いろいろ”ありますけどねー(各種手続き、本当に本当に面倒でした。二度とやりたくない)。

 

それはさておき(笑)、上記のような話をした際、理解を示してくれる人や無関心な人、「私は違う意見だけどね」とサラッと流してくれる人はいいのですが、こちらを攻撃してくる人、考えを改めさせようとしてくる人が一定数います。そういう人達と話しても無駄だし疲れるだけなので、私はすぐさま逃げて出来るだけ距離を取ることにしています。ディスカッションなら大歓迎だけど、「君は間違っている」「今すぐ改めよ」的なことを言い出したらもう手がつけられない。限りある時間を有効に使いたいから、そんな場はさっさと撤退します。

 

立ち去ろうとすると、時に「逃げるのか?」と挑発してくる人もいるけれど、私は断固として乗りません。相手は大抵オジサマなので、「逃げま~す! だって、恫喝されてるみたいで怖いし、すっごく気分悪いから♡」と皮肉たっぷり&満面の笑みでその場を後にします(笑)。相手が「不戦勝した」と思うなら、それはそれで構わない。不毛な争いからは何も生まれないし、そういう人達とは1秒でも早く関わりを断ちたいです。

 

私の場合、「逃げるは恥」とは全然思っていません。むしろ、「逃げるが勝ち」だと考えています♪