女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

仕事着≠スーツ

昨日(10/30)、とある転職エージェントさんとの面談に行ってきました。


私は先月まで16年間、同じ出版社に勤めていたため、転職活動をすること自体全くの初めて。少し前から複数の転職サイトにも登録しているけれど、こちらはケア的なものはほとんどなく、自分で探して自分で応募するスタイルです。一方のエージェントは、社風に合いそうか?とか給与・待遇面とか、結構突っ込んだところまで教えてくれたり交渉してくれたりする(と聞いております)。アラフォーの転職事情や現在の市場状況も知っておきたいので、リモートではなく会って話をすることにしました。


そこでハタと悩んだのが服装です。ずっとメールのみでやり取りしていたから、担当者の年齢やキャリア(ベテランなのか中堅なのか、それとも割と経験浅めなのか)は一切分かりません。無難なのはスーツでしょうが、恥ずかしながら冠婚葬祭用の真っ黒いパンツスーツしか持っていないし、何より私は驚くほど、それはもう壊滅的にスーツが似合わない…(泣)。長年スーツと無縁の人生を送ってきたせいなのか、単に元々似合わないだけなのかはよく分からないけれど、スーツを着ると“コスプレ感”が漂い、意図せず面白い仕上がりになってしまうのです。


前職では、著名人の告別式やご葬儀を取材することも多かったのですが、私が到着すると、かなり高い割合で関係者に「プッ」と吹き出されていました(笑)。いつもはワックスやヘアオイルで遊ばせている髪を、CAばりに後れ毛の一本も許さない勢いでクルリとまとめ上げて結び、細身のパンツスーツに薄いメイク、ネイルも透明(トップコートのみ)。普段からスカートは履かず、ボトムスは動きやすさ重視のデニムかサルエル、トップスは何枚かを適当に重ね着。そして右肩にエディターズバッグ、左肩にお世辞にも綺麗とは言えないカメラバッグ(どちらも劇的に重い)を下げ、「オハヨザイマース、オネシャイマース(おはようございます、お願いします)‼︎」と声だけは大きいが何を言ってるかはあまり分からない挨拶をする。これで16年間乗り切ってきたので、きっちりした恰好が見慣れなくて吹き出してしまう気持ちはよく分かります。着ている本人でさえ違和感があるのですから。ただ、別に男装しているつもりはないのに「え、ギャルソン?」「いや黒服でしょ」とツッコまれ、「葬式なんだから笑わせないでくれよ」とまで言われるとは思わなかった(笑)。


そして突如、「良い機会かもしれない」と思い立ちました。「初対面の人、しかも大勢の“スーツを着た社会人”に会ってきているであろう人に、客観的な意見を訊ける絶好のチャンスじゃないか!」と感じ、面談には敢えてその真っ黒いパンツスーツで臨むことに(さすがにインナーは黒でないものを選びましたが)。


担当者は、幸いにも経験豊富なベテランで、ご自身も転職組。物腰は柔らかいけれど、こちらの質問にハッキリ&正直に答えてくれる方でした。現在の転職事情のほか、意外な職種の提案等々、参考になる話をたくさん聞くことが出来て有意義だった。こちらでお世話になるかどうかは、他社と比較検討してみないと分かりませんが、やはり直接お顔や表情を見ながら話せて良かったです。


さて、肝心の服装について。率直な意見を求めたところ、「企業の面接では第一印象が大切ですから、全体的にもっと明るい色をお召しになったほうがいいかなと思います」と至極一般的な返答。続けて、「気を悪くされたら申し訳ないのですが…。必ずしもスーツである必要はないので、もう少し着慣れたものや、ご自分らしい装いのほうがいいかもしれません。◯◯様の場合、えぇとですね、若干“スーツに着られている感”が…」と言いにくそうに、けれどもキッパリ(笑)告げてくれました。そうか、“着てる”んじゃなく“着られてる”から、面白かったりコスプレっぽかったりするのか! 激しく納得。


幼い頃、漠然と「大人になったらスーツを着て働くんだろうなぁ」と思っていたけれど、そうとは限らないんですよね。スーツを着る大人もいれば、着ない大人もいる。そして似合う人も、似合わない人もいる。


というわけで、次の面談(他社)には、もう少しカジュアルな装いで出掛けようと思います。と言っても、デニムやサルエルでは常識を疑われるでしょうから、いわゆる“キレイめカジュアル”や“オフィスカジュアル”路線を目指さなくては。今までそんなスタイルで仕事をした経験がないので、早速服を買いに行かないといけません。これはなかなかの出費になりそうな予感…(泣)。