女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

楽しさ最優先

私は書くことが大好きです。でも、書けるなら何でもいいわけじゃない。好きなものについて、或いは興味のある事柄やテーマ、人物等について掘り下げることが楽しいのであって、興味も思い入れもないことを書き続けるのは苦痛でしかありません。


現在、絶賛転職活動中なのですが、求人数自体は驚くほど多いです。ライター業も引く手数多で、特にいわゆる“Webライター”はどこも不足している模様。プラス「紙媒体出身者」と「進行管理経験者」があまりいないんだとか(担当エージェント談)。紙媒体出身者は、誤字や事実の相違があれば莫大なお金をかけて刷り直したり、訂正シールを夜通し貼らなくてはいけない恐怖(泣)を十二分に味わっているため「間違えられない、間違えたくない」という意識が大変強い。よって、誰に言われなくとも完成した記事を読み返したり調べ直したりする人が圧倒的に多いから、Web媒体で歓迎されるんだそうです。へぇ、そうなのか。


そしてもう一つ、進行管理。「優秀な若手ライターは大勢いても、彼らを束ねる人材がいない。各方面と円滑にやり取りすること…例えば『電話連絡が得意じゃない』『クライアントとの付き合い方が分からない』という若手が多くて、現場は困っている」と。ふむふむ、なるほど。


私は16年間雑誌記者をやってきたし、編集部全体の管理も経験しているからか、結構な数の企業とマッチングします。「次もライター業で」と決めているわけではなく、他にいくつかの業種も候補に入れているけれど、やはり企業側からすれば“経験者”や“即戦力”が欲しいのでしょう。イチから育てる体力や余裕のある企業は、コロナの影響もあって現状、相当少ない。まして私はアラフォーですから、仮に「新卒じゃあるまいし、自力で育っておくれよ」と言われたとしても納得感は大いにあります(笑)。


さて、今週。マッチングした中から1箇所、面接に行ってきました。一次はリモート、二次は対面で、職種は某テレビ誌のライターです。先に結論を述べると、二次面接を突破してしまったものの、丁重にお断りさせて頂きました。理由は単純明快、「楽しくなかったから」。


二次では、面接の前に筆記試験がありました。時事問題や常識問題、そして実技ですね。素材(番組説明、脚本家や俳優のコメント、記事中の必須事項他)を渡されて、「制限時間内に600字で2パターン書いてください」みたいな。問題を見た時の感想は、「拍子抜けするほど簡単…。こんなんでいいの?」という感じ。時間が余りすぎて「ボーッとしてるのもナンだなぁ」と思い、一つにつき3パターン書いたほどです。それでもまだ時間があったので、問題文の矛盾点、誤字・脱字のチェックまでしました(笑)。その後休憩を挟んでの面接で、「余計なことかと思ったのですが、どうしても気になったので朱(訂正の赤字)を入れさせて頂きました。すみません」と言ったら、何と「わざと」だそう。要は、その場で原稿を書かせて実力を確かめるのはもちろん、細かい間違いに気付けるか、多角的な目を持っているか、そしてそれを(初対面の面接官相手に)申告できるかのテストでもあったわけですね。恐ろしいですね〜。


内容はかなり実践的で、素材には実在する脚本家や俳優の名前が並んでいました(コメントやドラマタイトルは架空)。私の場合、経験値があるので書けて当たり前なのだけれど、面接官は、ロクに話もしていないうちから「ぜひ!」と前のめり(笑)。だがしかし、いかんせんつまらない。エージェントから聞いていた業務内容とは若干違ったし、早い話、ちっとも興味が持てなかったんですよね。加えて、“自分で取材して生の声を聞く”というのが醍醐味なのに、事前に用意された“公式コメント”を引用して書く記事は本当に、これでもかというほどつまらない。当然、私じゃなくても書けるし、個性の出しようがありません。というか、“書き手の個性なんか必要としていない感じ”がものすご〜くしました。先方が求めているのは多分、正確で無難な記事を迅速に書ける人。そしてライター陣を上手くまとめられる人。お給料はそこそこ良さそうでしたが、自分が「楽しい♪」と思えない仕事をするのは心底イヤなので、すぐに辞退の連絡を入れてもらいました。


社会に出てからは、誰でも人生の多くを“仕事時間”に費やしていることと思います。会社勤めでも、自営業でも、フリーランスでも、専業主婦&主夫でも。だったら私は、その時間をとことん「好きな仕事」に費やしたい。友達の中には「働くのはお金のため。仕事自体は全然楽しくないよ。でも稼いだ給料でオフをめちゃくちゃ充実させる、推しに注ぎ込む!」と言い切る猛者もいるけれど、毎度「スゴイ。悟りでも開いておるんか?」と感心します。私には絶対、どうあがいても無理。“楽しくないこと”に膨大な時間を割くなんて、そんな苦行…いや修行には耐えられないし、耐えたくない。私は毎日、出来るだけ楽しく、好きなことをして過ごしたいです。これから先もずっと。


そんなわけで、張り切って次の面接に備えたいと思います! 

 

なお、思いきり余談ですが、この記事の総文字数は「2142字」でございます(笑)。