女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

配偶者の呼び方

数日前、ネットで目にした記事の中に、こんなものがありました。「女性に訊いた、夫から『嫁』と呼ばれるのはイヤか否か」みたいな内容です。ちゃんと読んでいない為どういう結論だったのかは分かりませんが、私は完全に“イヤ派”ですね。


そもそも「嫁」という漢字自体が好きではありません。女+家=嫁って…一体どんなセンスなんだと疑ってしまう。同じ理由で「家内」も嫌い。どちらも女性を家に縛りつけるようなイメージがあります。プラス、「嫁に出す」とか「嫁にもらう」とかの言い方にも違和感アリアリ。昔から「物扱い? っていうか人身売買⁉︎」と感じ、強い抵抗感を持っていました。


ドラマなどで、結婚したい恋人同士が彼女の実家へ出向くシーン、よく見かけますよね。彼氏が「娘さんを僕にください!」とご両親にお願いする、例のやつです(笑)。あれもずっと「おかしい」と思っていて、感動も共感もゼロ。「くださいって何? そして父親‼︎   『娘を幸せにしてやってくれ』って何? 幸せとは“自分でなるもの”であって、誰かに与えられるものではないぞ」と幼少期より(笑)非常に冷めた目で観ておりました。


さて、配偶者の呼び方としては、妻、女房、家内、嫁、嫁さん、奥さん、カミさん、ワイフ、ハニー、夫、旦那、主人、ダーリン、相方、連れ合い、パートナー等さまざまありましょうが、我が家は妻&夫。これは結婚前に話し合い、ルールとして決めました(←ちなみに私発案)。「お前」とか「あんた」とかも禁止です。


夫は基本的に乱暴な言葉や汚い言葉を使わない人なので、必要ないといえば必要ないルールなのだけれど、「こういうことをイヤだと感じるんだ」とお互いに知っておくのは大切だと思っています。私は第三者に「お前」などと言われた場合、相手が目上の人であっても「貴様」と呼び返して「今のは失礼ですよ」と伝えることにしています。大抵「えっ⁉︎」とびっくりされますが(笑)、そうでもしないと私の他にも嫌な思いをする人が続くだけだし、意思表示しなければ気付かない人も多いからです。


偏見かもしれないけれど、私は食事のマナーや言葉遣いがなっていない大人を見ると、「あんまり育ちがよくないのかな」「教養がないのかな」と思ってしまいます。そして一定の距離を保ち、それ以上は近付かないようにする。くだけた席ならいざ知らず、公の場できちんと振る舞えない人とは「親しくなりたい」という気が起きません。先方が“今後もお付き合いしなくてはいけない人”の場合は仕方ありませんが、そうじゃなければ自分から距離を取る。相手が変わってくれるのを期待するより、自分が変わる…というか“関わらない道”を選ぶほうが早いし確実です。


我が夫は「自分のことは自分でやる」という家庭内ルール(←こちらは夫発案)を遵守しており、掃除も洗濯も自分でやります。私が「珈琲淹れるけど飲む?」と、自分の“ついで”に夫の分を淹れたとしても、必ず「ありがとう」と言ってくれる。これは小さいようで大変大きい。私は「ありがとう」と「ごめんなさい」が言える人が好きだし、自分もそうありたいと思って暮らしています。誰だって、目を見て「ありがとう」と言われたら嬉しい。その一言があるだけで、気持ちよく過ごすことが出来ます。


言葉というのは本当に不思議です。使い方や感じ方、捉え方一つで快適にも不快にもなり得る。他の家庭で「嫁が」とか「主人が」とか言っていても全く気にならないけれど、もし我が家で「嫁」と発せられたら「ちょっと待って、今何て言った?」と一瞬で目が据わることでしょう(笑)。私にとっては、それくらいイヤな呼び方です。夫が、その“気持ち”を汲んでくれる人で良かった。だからこそ、性行為はなくとも毎日穏やかに暮らせているのだと思います。


カラダの相性は、このまま一生分からない可能性もあります。でも、“共に暮らしていく相性”はすごくいいと感じています。やはり夫は、結婚相手として最適な人だと思う。改めて、出会えたことに感謝します。