女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

女体の神秘

週末のイライラ(「洗面所の攻防」参照)を、見事に持ち越してしまった師走第2週。コロナ前までならこういう時、友達や先輩と賑やかにゴハン → 朝までカラオケ(歌って踊りまくる)というコースで“全員のストレスを等しく発散させる会”を実施していました。が、今は大人数で食事しながらのトーク&カラオケなんて一番避けるべき行いです。飛沫、飛沫、また飛沫ですからねぇ…。


「買い物って気分でもないけど、家にいたくないなぁ。どうしよっかなぁ」


しばし悩んだ後、「あ!」と閃きました。「この時期だからプレイは避けたいけど、女風って“デートコース”設定してるお店も結構あったじゃ〜ん♪   いい機会だから、デートだけしてみよう」と思い立ち、早速候補を選出。


デートとなれば、一緒にいて心地良いとかトークスキルが高いとか存在そのものが癒やしだとか、そういうセラピストさんじゃないと会う意味(そして代金を支払う意味)がありません。もし「初めまして」で選択をミスった場合、余計にイライラが募ってしまいそうなので(笑)、候補は今まで指名したことのあるセラピストさんに絞ります。2名で迷い、ホームページ上でスケジュールをチェック。あらら、双方「予約可」となっている。2人ともそこそこ人気はあるはずなのに、偶然のラッキーか、はたまたユーザー全体が利用を控えているのか。うち1人とはたま〜に連絡を取っていたため、本人に訊いてみると「元気? 明日空いてるよー」との返事。


その後やり取りを続け、「今回はデートコースにしたい」「ストレス溜まり気味だから癒やされたい」的なことを伝えました。「おっけー! どこ行きたいか考えといてね♪」


迎えた当日。待ち合わせ時間ジャストに電話が鳴り、「もう着いてる? 人多いけど見つけられそう?」と彼。発見して歩み寄ると、前回とは髪色が変わっていました。「その色似合うね」と伝えると、「本当? 嬉しい!」とにっこり(目元がくしゃっとなったのでマスク越しでも分かる)。「ドコ行く?」「前から行きたかった老舗の喫茶店があるんだ」「いいね、渋い喫茶店好き〜」。


彼はさも当然のように私の手を取り、つなぎながら「道分かる?」とか「寒くない?」とか声を掛けてくれます。喫茶店に到着してからも、ソーシャルディスタンスを保ちつつ、小さめの声でゆっくり喋ってくれる。会う前は「夫の愚痴を聞いてもらおう」と思っていたけれど、お互いの近況報告や趣味についての話が面白くてそんなことどうでもよくなり(笑)、夫のことは最後まで話しませんでした。あと、名物・ホットケーキの美味しさ&優しい甘さに顔がめちゃくちゃほころんでしまい、「この幸せを中断してまでグチる必要ってない気がする」と感じたのです。


そんなこんなであっという間に1時間ちょっとが経過。予約したのは2時間コースだから、残り半分以下です。もう少しここでお茶して、街ブラでもしようかな〜と考えていると、彼が小さく手招き。顔を近づけたら「ねぇねぇ、ホテル行かない?」。


「何それ、リップサービス(笑)? ありがと、妙な気遣わなくていいよ」

「違う。リップサービスとかじゃなくて、僕が行きたいの。癒やされたいって言ってたでしょ? だからいっぱいマッサージしてあげたいな」

「十分癒やされてるし、今日はそういうの大丈夫」

「も〜う! 今エッチなこと想像したでしょ? マッサージって普通のやつだよ」

「あ、そうなの(笑)?」

「うん。実は普通のマッサージも結構自信あるんだ。リピーターさんからの評判もいいし。それと、僕お風呂入りたいんだよね。うちのお風呂狭いから、広いバスタブに浸かりたい。今日寒いじゃん?」

「まぁね。ホテル行くのは別にいいんだけど、あんまり手持ちないかも。お風呂入ってマッサージして…じゃ延長料金かかるよね?」

「ううん、要らない。だって僕の希望だから。ホテル代は奢ってほしいけどね♡」(←払ってほしい、ではなく奢ってほしいと言えるところがプロ)

「分かった、それならいいよ」

「わーい、じゃあ早速行こう‼︎」


ホテルに着くと、たまたまジャグジー風呂付きの部屋だったため彼のテンションは急上昇(笑)。「入浴剤入れる派? 3種類置いてあるよ、どれにする?」と楽しそうです。誰かが楽しそうだったり嬉しそうだったりすると、見ているコチラもワクワク出来て得した気分。私が先に入り、下着+キャミソール+バスローブでゴロゴロしているうちに彼のバスタイムも終わりました。「やっぱ広いお風呂っていいね! 気持ちよかったぁ、ありがとう。お返しに極上のマッサージしまーす♪」


ベッドに横たわり、うつ伏せ&足先からスタート。「自信がある」というだけあって、なるほど、確かに上手いです。その後ふくらはぎ、太腿、臀部、腰、背中、肩、腕、頭と徐々に上がっていくのですが、思わず熟睡してしまいそうなほど気持ちがいい。「次、仰向けになれる?」の声で起き、同じ手順でマッサージ。こりゃあ本当に癒やされますなぁとニヤけていたら、「前も言ったけど肌きれいだよね」と“褒めタイム”に突入。「ふふ、ありがとう。アナタもね」「僕はここまですべすべじゃないよ。触っててすごく気持ちいいもん。もっといろんなとこ触りたくなっちゃうな〜♡」


そう言うが早いか、彼の手は真っ直ぐ&躊躇いもせず私のバストへ。「だから、今日はそういうサービス大丈夫だってば(笑)」「触られるのイヤ? 僕は触りたいなぁ。ムラムラしてきちゃったよぅ」「じゃあムラムラしたままマッサージして。我慢するのもオツなものでしょ(笑)?」「え〜、いじわるじゃない? 焦らされるのキライじゃないけど、リアルに触っちゃダメなの?」「ダメっていうか、一応コロナ気にしてるんだよね」「それはうん、分かる。じゃあさ、粘膜接触しなければオッケー? ちょこっと触るだけ」「うーん、でも…」「とりあえず、バスローブ脱いじゃおう。ぽーい!」


結論から言うと、卑猥なことはほとんどしておりません。ラブホテルの室内でキスさえしないというのは、何やら不思議な感じでした。でも、ものすご〜く気持ちよかったです。身にまとっているのは、私も彼も下着だけ。その姿でただ抱きしめ合うのも、腕や背中や脚を延々フェザータッチされるのも、めちゃくちゃ快感だった。「これ以上先に進んじゃいけない」とブレーキをかけているせいか神経が研ぎ澄まされ、普段より感度が高いように思いました(実際、下着がエライことになっていた・笑)。


いろんな意味で気持ちよくしてもらった後、「体洗ってあげる〜」と言うのでバスルームへ。ちなみに私は、これまで最多指名しているセラピストさん(E店・KIさん)以外と一緒にお風呂に入るのは初体験。恥ずかしいから浴室の電気を消して(洗面所の明かりはオン)バスタブに浸かり、またまたお喋り。先程とは打って変わって、これでもかと真面目な話題(社会情勢や自らの仕事、将来について等)が続きます。“女友達と行く温泉”を除き、裸であんなに真面目に語り合ったのは、人生で初めてかもしれません。


よもやホテルへ行くことになるとは思わなかったけれど、また“新たな扉”が開かれたような気がしています。なかなかに良い経験でした。直接的な行為じゃなくても、あそこまで気持ちよくなれるなんて…♡   女体というのは神秘的といいますか、どこまでも奥深いものなんですねぇ。