女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

脱・ライター業?

皆さんは仕事納め、もうされましたか? それとも年末までお休みナシでしょうか。私は現在充電中(要するに無職・笑)なので基本的にヒマですけれども、夫は25日が仕事納めでした。例年なら社内の大会議室で納会があるようですが、今年はもちろん開催せず。最終日の夜、同じチームの皆さんとリモートでつながり、今年の総括及び来年の課題等を軽く話して静かに仕事納め。「今年の仕事、今終わりました」「お疲れさまでした」と言葉を交わし、美味しい珈琲とお高めのケーキでお疲れさま会(共にお酒が飲めないし、クリスマスなので高級ケーキを奮発)。その後は普通に夕食をとり、夫はいつも通り23時頃には自室へ。「仕事終わった〜! 今日ぐらい夜更かししちゃおう♪」的な発想は、彼には1ミリもないみたいです。


夫はいつでも規則正しい生活を送っていて、結婚以来「私には真似できないなぁ」と感心しきり。それを本人に伝えると、「それがラクなだけだよ。僕は君のほうがすごいと思う。早朝から出掛ける時もあれば、お昼まで寝てる時もあるじゃない? よく体調崩さないなって。そもそも、一度も起きずに長時間寝られることがすごい。めちゃくちゃ羨ましい」と嫌味とかじゃなく返してきます。夫はベッドに入ってもなかなか寝つけない上、眠りが浅いのか夜中に何度も目が覚めてしまうそう。交際後に初めて旅行をした時、「横になってから3分くらいで寝ててびっくりした。『さっきまで喋ってたのに、もう熟睡してる。こういう人と暮らすなら、僕自身もラクかもしれない』と思った」と言っていました。自分が“気にしぃ”だから、“周りが寝ていようと寝ていまいと、気にせずすぐ寝る人”はラクだと。褒められているのか何なのかよく分かりませんでしたが、「それがラク」だと言うのだから、褒められていることに致しましょう(笑)。


あ…前置きが長くなりましたね(汗)。私は9月に前職を辞めて以降、実にいろいろなことを考えながら、そして日々気持ちが揺れ動きながらの生活を送っています。最初は「思いきって1年くらいゆっくりしちゃおうかな♡」と考え、やがて「いや、すぐ転職先を見つけよう」と思い、今日現在は「せめて春まで待ったほうがいい」とどんどん変化。自分の意思だけじゃなく、コロナの状況にもかなり影響されるため、今後も変わっていく可能性は高いです。されど、変わらないことももちろんある。それは、この先世の中がどうなろうと選ばない…というか、私には務まらない仕事。一つは専業主婦、もう一つは芸能事務所のマネージャー業です。


まずは専業主婦。この世で、私が一番尊敬する仕事と言っても過言ではありません。特に報酬もなく、感謝の言葉もそれほどないのに、何十年間も家族のために働く。これは本当に本当にすごいことです。家事が好きでも得意でもなく、社会や人と関わり、外で働くことが大好きな私からすれば、専業主婦というのは拷問に近い。こればっかりは向き不向きがあると思うので、「家族を支えるのが生きがい」とか「楽しい」という友人も周りに数名います。でも私には無理。全然向いていない。


そしてもう一つはマネージャー業。実は退職後、いくつかの芸能事務所からお声が掛かりました。「次の仕事が決まってないなら、ウチに来てくれないか?」とか「ぜひ手伝ってほしい」とか。ありがたいとは思いつつも、全て丁重にお断りさせて頂きました。ライブや舞台を観るのは確かに好きだし、エンタメ自体も私の人生において欠かせないものだけれど、それと歌手・俳優をマネジメントすること、育てることは全く別物です。ちっとも興味がない(笑)。マネージャー業務の大変さも、間近に見て知っていますしね。もう少し本音を言うと、私は表舞台に出る人の“裏側”をあまり見たくないタイプの人間です。キラキラしている人の泥くさい面や、美しく優雅に泳いでいる水面下(通称“白鳥の水かき”)を、積極的に知りたいとは思いません。


のちのち「あの時はね…」と語る苦労話や、人知れず努力を重ねていた話を聞くのは好きです。でもそれは、あくまで「のちのち」であって、キラキラの直後、もしくは同時に知るのは好みじゃない。キラキラを思いきり堪能したいし、舞台に立つ側の人だって「一番輝いている姿を観てほしい」んじゃないか?と思うのです。だから、リハーサルの模様とかメイキング映像とかも要らない派。私は“完成した作品”を目に焼き付けたいので、それ以外のものは極力見ません(*ただし、記者時代は時間が許す限り好んでリハを見ていました。リハを見ておけば、本番での見どころや撮りどころが分かり、より綿密な取材をすることが出来るからです)。マネージャーさんというのは“それ以外”の時間を多く共有する職種ですから、これまた私には向いていない。お声掛けには感謝していますが、やはり私に務まる仕事ではないと思います。


さらにもう一つ、心境に大きな変化がありました。再就職先の候補として、「ライター業は除外しようかな」と考えるようになったのです。私は16年間、エンタメ系雑誌の記者だったため、当然ライター業も視野に入れていました。されど、約10ヶ月間このブログを続けてみて、“自分の気持ちや悩み、感じたことや体験したこと等を、脚色も修正もせず思うままに綴る喜び”を知ってしまった。これは、商業誌で“ある程度の制約”を受けながら(つまり取材対象者やクライアントの意向を汲みながら)、そして何より“読者第一”の目線で記事を書くこととは似ているようで全然違います。どちらも楽しいけれど、「これから先の人生で、継続して書きたいのはどっち?」と問われたら、今はブログだと即答します。5年後、10年後は分かりませんが(笑)。


人生って本当に不思議ですね。結婚した相手との性行為がゼロで、女風を利用するようになる。私的なブログをスタートさせる。天職だった記者を辞める。未知のウイルスの恐怖にさらされ続ける──。ここ1年の出来事は、まさに予想外といいましょうか、想像の斜め上をいくものばかりでした。でも、さらに不思議なのは、現在「なるようにしかならない」という境地に達していること。緊急事態宣言発令後しばらくは、不安とも恐怖ともつかない感情が渦巻いていて落ち着きませんでしたが、今はそれがなくなった。コロナ騒動は数年間は収束しないだろうし、ひょっとしたら十数年に渡るかもしれない。だったらもう、上手く適応してサバイブするしかありません。


抗わず、流れに身を任せる。


2021年は、そんなふうに生きていこうかなぁと思っています。