女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

《小噺 八. 敬語とタメ語》

敬語とタメ語。その使い分けが自然且つ巧みな人は、“相手との距離の詰め方”や“甘え方”も、すごく上手いような気がしています。本日は、そんなお話でございます。

 

さて。初指名のセラピストさんの場合、私は基本、相手のペースに諸々を合わせます。“話し方”も例外ではありません。

大抵「はじめまして」と挨拶した後、しばらく(世間話やらカウンセリングやら)は敬語→そのうちタメ語というパターンが多いため、私もそれに倣っています。つまり、セラピストさんが最初からタメ語だったらそうするし、コース終了時間まで敬語であれば、私も敬語を崩さない。時折「どういう口調がお好みですか?」と訊いてくれる方もいるけれど、この質問、実はあんまり好きじゃないんですよね(笑)。関係性というのは、たとえ短い時間であっても“一緒に過ごすうちに段々作り上げていくもの”だと考えているし、一度「こういう口調で」と決めてしまうと、それ以上にも以下にもなれない…すなわち将来的に関係が発展しづらい、一定の距離感から変化しにくいと思うからです。

 

私自身がとことん子分肌ゆえ(汗)、20代の頃から現在に至るまで、社内外の先輩方に面倒を見ていただきまくる人生を送っておりますが、相手がかなり年上の方や、役職が上(社長クラス)の方であっても、公の場以外では2~3割ほど、タメ語だったりフランクな言葉遣いだったりを混ぜ込みます。例えば、「え、それ知らなかった!」とか「あざっす!」とかいう具合です。なぜかと言うと、「何年経っても丁寧に喋ってくる後輩より、たまにくだけた態度を見せる後輩のほうが断然可愛い」的な言葉を、多くの先輩より直接伺ってきたから。

「礼節をわきまえてないヤツは当然問題外だけど、どんな時でも延々堅苦しいままのヤツも、『しゃあない。面倒見てやるか~』っていう気にはならないんだよなぁ。積極的に距離を縮めようとしてくる後輩はやっぱり可愛いし、『教えてください』『今困ってます、助けてほしいです!』って言われたら、ほとんどの先輩は喜んで手を貸すと思う。使い古されたやり口だけど、『ゴハン連れてってくださーい♪』もめっちゃ効果的(笑)。分かりやすく懐いてくるヤツ、頼ってくるヤツには、きっと誰だって弱いんじゃないかな」

 

実際、私も30代に入ると、直属の後輩以外にも懐かれたり、“必殺!「お腹空いちゃいましたぁ♡」攻撃”をくらったり(笑)するようになりました。そして、先輩方の言っていたことに激しく同意。確かに、「少しくだけた態度を取る後輩」というのはとっても可愛いです。彼らは切り替え時をよく知っているので、“使っていい場面”でしかタメ語で話さないし、ビジネスシーンでは驚くほど礼儀正しい。逆に、ご自身は70代で地位も名声もあるお立場ながら、相手がどれだけ年下であろうと敬語で、しかも柔らかい雰囲気を保ったままお話しされる方も存じております。やり方は違えど、どちらも“相手に親近感を抱かせる”“人の心をガッチリ掴む”という意味では「似ている部分もあるなぁ」と感じています。

 

ではでは、セラピストさんの話に戻りましょう。昨年末に《小噺 二. 合体》で書いた通り、現在数名いる“お気に入りセラピスト”さんは、大きく4タイプに分かれます。Aタイプ=ほぼ毎回合体、Bタイプ=時々合体、Cタイプ=一度だけチラッと挿入あり、Dタイプ=挿入は一切なし、という感じです(※女風での本番行為は禁止されています、念のため)。

そして、Bタイプの中に1人、斬新な使い分けをするセラピストさんがいます。彼はいつもタメ語なのですが、ごくたまに“敬語になる瞬間”があります。それは、彼自身が本番を望んでいる時。

「すみません、僕…欲情しちゃいました。今日は◯◯さん(←私の名前)の中に入ってもいいですか?」

 

「挿れたい」でも「セックスしたい」でもなく、「あなたの中に入ってもいいか」という表現をサラッと、その上敬語でしてくる彼。“言葉そのもの”が大好きな私としては、完全KOされた感がありましたねぇ。「何なの⁉︎ 天才なの?」と、若干悔しい気持ちすら覚えてしまいまして、私は声も出さずにコクリと頷くので精いっぱい。いやぁ、今思い出しても素敵だった〜♡ それまでの女風ライフにおいて、逆(普段は敬語で、プレイ中のみタメ語になる)は何度か経験があったけれど、“合体したい時だけ敬語”というのは全くの初体験。天然なのか戦略なのか分かりませんが、あれは本当に心地よいサプライズでした。是非ともまた味わいた~い♪