女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

歯列矯正回想録 その2

 「いや無理無理無理~! こんな痛いの、3年(←あくまで当初の予定。実際は5年かかりました・泣)も付けっぱなしとか冗談でしょ? あまりに痛すぎて、現時点で涙が止まらないんですけどー‼︎」

 

矯正装置(ワイヤー型/フルリンガル)を装着した29歳の春、私は矯正専門歯科医院にて、涙と鼻水を垂らしまくりながら激痛に打ち震えておりました。担当医より「結構痛いと思う」とは聞かされていたけれど、想像以上に痛い…というか、これまでに経験したことのない種類の痛みと、ワイヤーによる強烈な締め付け感が怒濤のように襲ってきます。加えて、リンガル(※歯の表側ではなく、裏側に装置を付けて矯正する方法)のため、常に装置と舌が広範囲にわたり接触してしまい、たった一言発するだけでも舌先に刺すような痛みが走る。つまりは、口の中全てがめちゃくちゃ痛いのです。


担当医に「NG食材を除いて、今夜から食事をとって大丈夫ですよ」と言われたものの、こんな状態で何かを食べるなんてとんでもない。食欲自体わかないし、痛すぎて、「キッチンに立とう」という気にもなりません。実際、はじめの2~3日はゼリー飲料のみ、その後も約1週間はスープやお粥、スムージー等、噛まずに摂取できるものしか口に出来ませんでした。もちろん、痛みには個人差があると思いますが、私の場合はもんのすご~く痛かったです。眠れないことなど滅多に無い私が、「痛すぎて全然寝れないよぅ…」と、当時同棲中だった彼氏に泣きつくほどの激痛だった。

 

あの痛みにすぐ順応できる人もいるかもしれないけれど、私は結局、ずっと慣れなかったです。矯正中の歯は、時間をかけて少しずつ動くので、それに合わせて5年間、装置も微調整を繰り返します。ワイヤーの締め付け具合もその都度変わるから、歯科へ通う度に“新しい締め付けとこんにちは”することになるわけです。これ、元気な時でも決して楽じゃありませんが、生理中が特にしんどいんですよねぇ。私は生理が非常に重く、腹痛が酷いため「口も痛い、お腹も痛い」のダブルパンチに見舞われつつ、大きな仕事を担当しないといけない時は本当に辛かった。恐らく、頭痛持ちの方とかはもっとキツイと思います。だって「顔中痛い」みたいな感覚でしょうから…。

 

余談ですけれども、歯医者さんが大好きな私でも、唯一苦手なものがあります。それは“型取り”の作業。矯正装置を発注する前段階で、「印象材」と呼ばれるペースト状のものを使って上下の歯型を取るのですが、これが超絶気持ち悪い(泣)。まるで粘土のような印象材を口内に突っ込まれ、歯の周りに隙間なく塗りたくられた上、「固まるまでそのままでお待ちください」と数分間放置されるという地獄のような時間…。この“放置されている間”に、私は何度も嘔吐反射が出てしまうので、マーライオンしないよう必死に我慢。マーライオンしてしまうと、もう一度最初からやり直さなくてはいけないから、それを避けるべく、心を無にしてひたすら耐えるのみです。嗚呼、思い出すだけでえずいてしまいそう…。

 

さて、若干気分が沈んでまいりましたゆえ(汗)、ここで箸休めをば。歯列矯正におけるちょっとした豆知識や経験談を、項目ごとにご紹介しますね。

 

〔楽器・運動編〕

楽器を演奏される方は、金管楽器(マウスピースを使用。トランペットやトロンボーン他)にしても木管楽器(リードを使用。クラリネットサクソフォン他)にしても、矯正前に、歯科医と諸々を相談したほうがよいかと思います。演奏によって痛みが生じる可能性をはじめ、装置破損のリスクがあったり、楽器の音色自体に変化が見られるケースもあります。運動も、コンタクトスポーツ(アメフト、ラグビー、柔道他)はもちろん、そうでなくとも歯を食いしばったりすることが多いため、注意及び周りの方の理解と協力が必要です。

 

〔食事編〕

制約が多い&期間が長いので、「人生の大きな楽しみは“食べる”こと」という方にとっては、歯列矯正はハードルが高いと言いますか、ストレスが溜まってしまう確率も相当高いです。NGなのは、かたいもの(お煎餅、スルメイカ、フランスパン他)、歯にくっつくもの(ガム、キャラメル、お餅他)、矯正装置に挟まりやすいもの(麺類全般、ニラ、ネギ等の長細い野菜、繊維質の多い野菜・肉他)等。私も、自炊できる時はあらゆる野菜をみじん切りに、肉はひき肉を使うなど、調理法にも気を配っていました。色素の強いもの(カレー、珈琲、赤ワイン、ブルーベリー他)も、なるべく控えたほうが無難です。また、矯正中は口内炎が本当に本当に、本っ当に出来やすい。よって、ビタミンB・C等を積極的に摂り、予防や回復に努めることも大切になってきます。

 

〔間食編〕

当たり前ですが、間食は極力しないほうがいいです。甘いものは虫歯のリスクを上げてしまうし、間食すると、それだけ歯磨きの回数も増えることになります。「矯正期間=ダイエット期間」だと思って、甘〜いおやつは潔く諦めましょう(そういう私は、チョコレートが大好物。完全に止めるのは難しいので、月2回は「食べてオッケーな“ご褒美デー”」的な日を設け、そこに向けて頑張っていました)。なお、普段は珈琲や紅茶、スポーツドリンク等を愛飲している方でも、可能な限り「水」もしくは「白湯」で水分補給することをオススメします。矯正中に虫歯になってしまうと、いろいろ面倒ですからねぇ。

 

〔歯磨き編〕

自宅であろうと学校であろうと会社であろうと外出先であろうと、“何か口にしたら歯を磨く”というのが基本です。私の場合は「ヘッドが極小の歯ブラシ+普通サイズの歯ブラシ+数種類の歯間ブラシ」を持ち歩き、丁寧且つ迅速にブラッシング(毎回3〜5分ほど)。一番念入りだったのはやはり就寝前で、洗面所の鏡にへばりつく勢いで口内をチェックしまくり(笑)、毎晩10分以上かけて磨いていました。この経験のおかげで、現在も「食べるごとに歯磨き」が習慣となっています。

 

〔滑舌編〕

これはもう、確実に悪くなります。特に私はフルリンガルだったので、“口内で矯正装置と舌がずーっと当たっている状態”が通常運転。中でもサ行、タ行、ラ行の発音が難しく、舌足らずな感じの喋り方になりました。取材対象者へのインタビュー後、必ずテープ起こし(録音した内容を文字に起こす作業)をするのですが、矯正開始から数ヶ月間は、自分の質問内容が不明瞭すぎて非常に聞き取りづらく、その度に落ち込んだものです。「これじゃあ相手だって聞き取りにくいだろうな」と思い、発声練習や滑舌をよくするための練習に励みました。定期的に自分のインタビュー音声を聞くため段々上達していくのが実感でき、すごく嬉しかったことを覚えています。

それと、良い点が一つ。矯正装置に舌が当たると、舌先がかなり痛いので、なるべく避けようとして、舌が自然と巻き気味になるんですよね。そうすると、必然的にrやthの発音が良くなるから、知らぬ間に英語のスピーキング力がアップしたのです。外国人の友達からも、「発音良くなったね!」と褒められました。今も時々、Siriに話しかけては「right・light」「wrong・long」等の発音が鈍っていないかチェックしています(笑)。

 

〔フェイスライン編〕

矯正期間中は、どうしても“柔らかいもの中心”の食生活になります。そのため、噛む回数が減る→噛む力が弱まる→顔がたるんでくる、或いは頬がこけたような印象になる、というループに陥りがち。よって、良くも悪くも、フェイスラインが変わる人は多いと思います。私も一時、鏡を見て「何か…顔やつれてきてない⁉︎」と感じたけれど、矯正装置が外れた後、意識的に咀嚼回数を増やして食事をしたり、顔の体操を取り入れたり等の努力を続けたら戻りました。あとは、ガタガタだった歯がきれいに並ぶと、それだけでフェイスラインやEライン、顔の印象がガラリと変わるケースもあります。プラス、笑う際に(歯並びを気にして)手で口元を覆わずとも、自信を持って口を開けられるようになるので、性格が明るくなった感じがする人も多いです。

 

〔恋愛編〕

下記は友人の話。彼は学生時代に2年半かけて矯正(ワイヤー型/表側)したそうですが、「当時の彼女とキスする時、装置が当たって結構痛かった。しかも俺、口内炎が出来やすくて、いつも5個くらいあったんだよね。だからデート中、ご飯食べててもキスしてても、装置と口内炎の両方が痛くて苦労したな~。おかげで、“オトナのキス”を経験するのが遅くなっちゃったよ(笑)」と言っていました。確かに、装置が表側に付いていると、何かにぶつかったり押し付けたりした際、強すぎる力や勢いが加わりでもしたら、口内が切れて出血してしまいそうな予感…。私はフルリンガルだったため、キスの際もそこまで影響はなかったけれど、やはり“血”と無縁ではありませんでした。ただし経験上、いろいろ痛かったり我慢したりするのは、むしろ相手(彼氏)の割合が高かったのでは?と思います。

 

既に長くなってしまいましたので、彼氏たちとのディープなお話(笑)は、また次回♡