女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

人間の欲望

昨秋病気を患ってから、早いものでおよそ8ヶ月が経過しました。16日間の入院→退院→静養→食事療法&リハビリ→数回の検査→体力作り(ジム通い)を経て、退院して約4ヶ月後に職場へ復帰。入院前と同じような働きは出来ない…というより、無理して再び倒れたりしたら休職の意味がありませんので、色々セーブしつつ仕事をさせてもらっています。

 

復職して、もうすぐ丸4ヶ月。感じたことが2つあります。一つは、「勝手に気負いすぎていたのかもしれない」ということ。

以前の記事「迫られし選択」でも書いたのですが、私は転職してあまり時間が経たないうちに、予期せずチームを引っ張る立場に置かれました。校正者歴四半世紀を誇る直属の上司が、「◯◯さん(←私の名前)が正社員になってくれるなら、俺は同タイミングで辞めたい。他にやりたい仕事がある」と言って退職してしまったからです。私以外には、まだ経験の浅い社員数名とバイトさんしかおらず、前職(記者兼編集者)で相応の知識を得ている私にお鉢が回ってきた。当時は「引き受けざるを得ないというか、多分それがお役目なんだろうなぁ」と思っていました。

 

けれど、私が休んでいる間に、20代後半の女性・Yさんが急成長。私の代理でチームの指揮を執り、「それは見事に統率してくれた」(社長談)そうです。

彼女も転職組で、「もともと出版社志望だったけど全滅した」らしく、大学卒業後に異業種へ。それでも「やっぱり諦めきれずスクールに通い、少しでも出版業に近付きたくて転職活動」し、校正業に就いたという努力家です。もちろん、まだ知識不足、経験不足の面もありますが、ポテンシャルは非常に高い(上からですみません・汗)。意欲も十分だから、きっと実戦で磨かれ能力が開花したんだと思います。「今まで多忙な生活を送ってきたんだし、これからは気楽な立場でゆったり働きたい」と願って転職した私にとっても大変ありがたく、復帰後も引き続きYさんに指揮を執ってもらっています。

 

3ヶ月間の試用期間を終え、晴れて正社員となった昨年6月。「会社がそう望んでいるから。それなりの知識と経験があるから。年齢的にもまぁ仕方ない気がするから」

そんなふうに思って、積極的に「やりたい」とは感じていないチーム長を引き受け、必要以上に責任を背負い込み、全てにおいて頑張りすぎてしまったことを後悔…いえ、反省しています。もっと周りを信じ、任せ、どんどん頼ればよかったんですよね。学生時代から「責任感が強い」と言われ続けており、その自覚もあったけれど、それは長所でもあり短所でもあるんだなぁと実感しました。相手が彼氏とか友達とかだと素直に甘えられるのに、“職場の人”となるとなかなか実行出来ないのはどうしてなんだろう。仕事関連でも、甘え上手な自分になりたいです。

 

もう一つは“欲”について。退院直後は、「とにかく元気になりたい。それだけでいい」と望んでいたのに、いざ元気になると「もっと、もっと」となってくる。もっと動けるようになりたい、もっと筋肉をつけたい、美しく引き締まったボディーになりたい…等々。「私ってこんなに欲深い人間だったんだ」と若干凹んでみたり、「欲が回復してきて良かった。それって心も体も健康に近づいてる証拠なのでは?」と思ったりもします。

 

何の欲もなく、ただ無気力に生きていくのも面白味に欠ける気がしますが、“底知れぬ欲望”というのもそれはそれで相当怖い。例えば。永遠の若さを手に入れたいとか、自分が遊んでいる間もクローンに働いてもらいたいとか、天に召された愛しい人を蘇らせたいとか、思い通りに遺伝子を操作したいとか、限りある資源を独占したいとか、誰かを犠牲にしてでも自分の権力・地位を守りたいとか、他国を侵略したいとか。

 

戦争なんて、百害あって一利なしだと、世界の誰もが知っています。今の人類が本気で殺し合いをした場合、国対国とかの話ではなく、地球丸ごと吹っ飛んでしまう。もしも神がいるとするならば、「人類は本当に愚かでどうしようもない、何度やっても学習しない。放っておいても奴らは勝手に滅ぶ」と呆れているかもしれませんね…。

この先、人類がごく自然な流れで淘汰されるなら抗いようがないけれど、戦争で命を奪われるのだけは絶対に嫌です。民間人でなくとも、“自ら進んで戦いたい人”など誰もいないと思う。なぜ、あんな人物が国のトップなのだろうか。実際に滅亡して自らも命を落とさないと、事の重大さが分からないのだろうか。だとしたら狂っている。