女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

呪縛の正体

私はお香が好き。夫はお香の匂い・煙が苦手。

夫は煙草が好き。私は煙草の匂い・煙が苦手。


よって、「各自の部屋以外では焚かない&吸わない」を家庭内ルールとしているのだけれど、匂いや煙を完全にシャットアウトするのはやはり難しい。だから、どうしても漂ってしまうそれらにはお互い目を瞑り、「暗黙の了解」をし合って日々過ごしています。


私も夫も、「お香なしじゃ生きていけない」「煙草を吸わないと死んじゃう」というほどの愛好家ではありません。多分、無いなら無いで暮らしていけるんだと思います。でも、あったほうが嬉しいし、生活が潤うような気がする。


「それって、私たちの結婚生活にちょっと似てるなぁ」と感じました。双方、「あなたがいない人生なんて考えられない」とかじゃあ全然ないけど、側にいてくれたら嬉しいし楽しい。そういう結婚も悪くないというか、案外良いものですよ。

 

 

──というような話を、「現在婚活中、そして惨敗中(泣)」だという年下の友人にしてみました。「『めっちゃ好き♡』と思える人がいない。ちっとも出会えない」と落ち込んでいたので、「こういうケースもある」と具体例を提示したわけです。

「先輩って、旦那さんのこと好きじゃないんですか?」

「人としては好きだよ。ただ『恋しい』とか『愛してる』とか、そういうのとは違うってだけで」

「えぇぇ〜っ⁉︎ 私には無理です〜! 愛してない人と結婚できる気が全くしないぃぃぃ〜‼︎」

「いや、別に『あなたもそうしろ』ってことじゃないから(笑)! あくまで“選択肢の一つ”って意味ね」

(*「夫と交わったことがない」という、彼女にとって驚愕であろう事実は、もちろん伝えておりません・笑)


トータル1時間以上通話したのですが、この日の彼女は酔っ払っていましたゆえ、内容を覚えていない可能性もあります。まぁ、誰かに愚痴を聞いてほしかったんだろうし、少しでも気が晴れたのならそれでオッケー。

「仕事が忙しい上に薄給、田舎の両親からは『孫の顔を』とせっつかれ、婚活相手にはすぐフラれる。私、前世で何か悪いことしたんですかね…?」

既に十分すぎるほど頑張っている彼女に対し、なぜ「もっと頑張れ」と圧をかけるのだろう。それとも、知らず知らずのうちに自分自身でプレッシャーをかけているとか? そういえば、電話中も心の底から「結婚したい」と願っているようには思えなかったなぁ。彼女、無理して婚活する必要あるのかしら。


「結婚」という名の呪縛。その正体は、一体何なのでありましょうか。一度呪縛に囚われてしまうと、それを解き放つのは、なかなかに大変なことなのかもしれませんねぇ…。