「ねぇねぇ、ちょっと手の平見せてもらってもいい?」
「手の平? はい、どうぞ」
「あぁ、なるほど。昨日ジムで筋トレした?」
「したよー♪ 昨日っていうか、さっきだけどね」
「そっかそっか。バーベル挙げまくった系?」
「うん、よく分かるね。結構重いの挙げれたよ」
「だろうね~。両手にマメ出来てるもん」
「え? あ、本当だ! 全然気付かなかった」
「あのね、私筋肉大好きだから鍛えてくれるのすごい嬉しいんだけどね。マメって、肌に当たると意外と痛いんだよねぇ…。試しに自分の腕、マッサージしてみて」
「うん、分かった。………え、痛っ! めっちゃザラザラしてるしかなり痛いね…。良かれと思ってジム行ってきたんだけど、女性の肌に触れるのに、この手じゃ失礼だよね。ごめん、ちゃんと埋め合わせするから許してくれる?」
実際、彼はきっちり埋め合わせしてくれましたし、筋肉フェチのお客(=私)に合わせて「施術前にパンプアップ!」と努力をしてくれた結果マメを作ってしまっただけなので、不快な気持ちには全然なりませんでした。ただ、「手のケアってやっぱり重要だなぁ」と感じたことも事実です。
私には「不動の3大フェチ」がありまして、それが①声、②筋肉、③手、でございます。よって、もともと男性の手に執着があるといいますか(笑)、生意気ながら“ジャッジする目”というのがだいぶ厳しいであろう自覚があります。長く美しい指+形の整った爪+指毛がない+大きい手…というのが理想だけれど、その前に、清潔感があるとか手荒れやささくれがないとか、基本的な部分で“合格ラインに達しない手”というのも相当数にのぼる(上からですみません・汗)。
だから、お顔がどんなにタイプの殿方でも、“生理的に受け付けない手”の持ち主だと、私の場合「この人に触られたい」「彼とエロいことをしてみたい」という気持ちにはなりません。割合として海外の方に多い、“指毛フッサフサのイケメン”に肩を引き寄せられたとて、申し訳ないけど反射的に悪寒が走りまくってしまう(笑)。逆に言うと、お顔のタイプ度はまずまずでも、手がもんのすご~く綺麗なら「素敵♡」となったりも致します。
女風のセラピストというのは、マッサージをはじめ、それ以外においても“お客の肌”、そして“デリケートな部分”に触れ続ける仕事です。私は、ハンドケアをきちんとしていないセラピストさんに会ったことはないし、この日の彼も悪気があったわけではないから今後気を付けることと思いますが、セラピストたるもの、手は出来るだけ綺麗なほうがいいなぁ♡ もちろん、セラピストに限った話ではないけれど、「手が綺麗」で得をすることはあっても、損をすることはないと予想しております、ハイ♪