女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

《小噺 三十六. 主導権》

初指名から約2年。以来、平均すると隔月くらいの割合で指名を続けているセラピスト・Aさん(仮名)のお話。

彼は割とマメなタイプで、連絡…というか営業LINEがやや多め。普段は他愛ない会話をするだけなのですが、前回の指名から2ヶ月以上経つと営業モードに突入します。拗ねたり甘えたり(するフリを)して「そろそろ予約の時期じゃない?」とアピールしてくるわけですね。うん、仕事熱心。

出会って間もないセラピストさんが頻繁に連絡してきたら「過剰」「若干迷惑…」となり得るけれど、既に関係性が出来上がっている上、Aさんのチャラ男っぽい(笑)キャラクターとも合っているため、彼の場合はちっともイヤじゃありません。むしろ“2ヶ月経過した”という良き目印になって有難いくらい。

 

ですが、先日「それは違う」と感じる出来事がありました。

いつものように何でもないLINEを交わした後、「俺は会いたいって思ってるんだけど無理かな? 忙しい?」と営業モードへ入るAさん。「ちょうど近々予約しようかな〜と思ってたとこ」とレスしたらば、間髪を容れずに「マジで? 嬉しい! じゃあ来週は? 火曜と木曜以外は空いてるよー♡」と返ってきた。

 

さて。私が「違う」と感じたのは以下の3点です。

①「近々予約しようと思っていた」というのは社交辞令の可能性もそこそこ高い。にもかかわらず、言葉通りに受け取って話を進めようとした。

②“近々”の定義は人それぞれ。少なくとも、この時私が想定した「近々」は来週とかじゃあ全然なかった(笑)。

③お互いのスケジュールを調整するにしても、客商売である以上、“ユーザー主体”が基本。セラピスト側が主導権を握ろうとするのは根本的に違う。

 

ただ、「理由をつらつら並べるのは無粋な気がする。そして何より超絶めんどくさい」と思い(笑)、Aさんには、まず「いつもマメに連絡くれてありがとう」とレス。続けて、「でもね、日程は私が決めたいかな。指名するのは“あなたが私に会いたい時”じゃなくて、“私があなたに会いたい時”だということをお忘れなく♡」と綴りました。とっても素直なAさんは、「そうだよね、ごめん! これから気を付けるね」と返してくれ、以降はこちらが訊くまでスケジュールのことは一切口にしなくなったのでした。

この時の彼は、付き合いが長くなってきて甘えが出たのか、はたまた金欠だったのかランキングを上げたかったのかは知りませんが、特に「深く知りたい」とも思わなかった(笑)。私としては、改善してくれればそれで十分です。多少「あれ?」「う〜ん…」と感じる言動があっても、注意すれば直してくれるセラピストさんとは“長いお付き合い”になる確率が高いです(私の場合)。

 

逆に、何かにつけ主導権を握ろうとしたり、あまりにも頑固だったり柔軟さに欠けたりするセラピストさんのことは、少し警戒したほうがいいかもしれません。いつの間にか懐柔され、“いろんなもの”をコントロール下に置かれてしまう恐れがあるからです。

ちょっと沼るくらいならいいけれど、世の中には全てを搾り取ってもなお、“まだ使い道があるんじゃないか?”と画策する外道は山ほどいる。残念ですが、セラピストの中にも存在します。よって、「この人ちょっと危なそうだな」とか「最近無理を言ってくるようになった」などと感じたら、そんな相手とはすぐさま縁を切りましょう。誰かに固執せずとも女風のセラピストは沢山いますし、一度“ターゲット(=カモ)”と見なされてしまうと後々まで苦労するリスクも結構あります。何事も初手が肝心!でございます。