女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

性癖=愛の歴史…?

それは、ある日のプレイ後。セラピストさんとベッドでまったり過ごしていたら、不意にこう訊かれました。

「◯◯(←私の名前)ってさ、耳めっちゃ弱いじゃん? いつ頃から“耳攻め”されるの好きなの?」

これまで深く考えたことがなかったけれど、確かにどのタイミングで、そして何故気付いたんだろう。

秘部やらバストやらは、セルフでする際「どういうふうに触ればより気持ちよくなれるのか?」を自分なりに探求してきたように思います。でも耳に関しては、己で愛撫したり“一番気持ちいい箇所”を探ったりした経験はありません。そこで歴史を紐解いてみますれば──。


初体験の相手を含め、学生時代の恋人たちは全員私と同い年で、年上彼氏は一人もいませんでした。女性経験豊富なタメ彼氏とか、超絶テクニックやら特殊性癖やらの持ち主もゼロ。よって、耳に触れられたり優しくキスされたりすることはあっても、「耳攻め」と呼べるほどの徹底攻撃はされたことがなかった。 


記念すべき(?)“耳攻めの洗礼”を受けたのは22歳の時。相手は、私の人生で一番長く(*22歳から30歳までの間)付き合い、そして唯一「愛しています」と伝えた人・Hさん。

以前綴った通り、Hさんはとっても優しく、思いやりに溢れた人物です。心から愛し愛されていたせいか、彼とのセックスは毎回幸福感でいっぱい。「私は今、心身ともに満たされている」という実感がものすご〜くありました。普段の生活はもとより、ベッドの上でもめちゃくちゃ大切に扱ってくれ、どんなに昂っていても(たとえ秘部がフルトランスフォームしていても)、無理にセックスしようとしたり、「よければ手で慰めてくれませんか」的なお願いをしてくることは絶対になかった。長身・筋肉質・色黒なことも手伝って、見た目は割とワイルドだったけれど、中身は紳士そのもの。そういうギャップ込みで、彼のことが大好きだったなぁ♪


さてさて。当時、Hさんは至ってノーマルといいますか、“SでもMでもないニュートラルタイプ”だと信じて疑わなかった私。ですが、今になって「もしや結構Sだったんじゃ…?」という気がしております。理由はこんな感じ。


①セックスのトータル分数(大抵30分以内)から考えると、耳攻めに費やす時間が随分長い。プラスかなり激しめ(最初は耳たぶをはむはむする程度だけれど、最終的には奥の奥まで舌を突っ込んで延々愛撫し続ける)

②寝ている状態であれ立っている状態であれ、私の手首やら足首やらをがっちり掴む…つまり、“自分の腕力を存分に活かし、相手の身動きを取れなくさせた上で攻めまくるプレイ”が好き

③一貫して「◯◯が感じてる顔見ながら出したいから、最後は正常位がいい」と主張。他のことは大概譲ってくれるが、フィニッシュの体位だけは譲歩したくない様子が見て取れた


こうして文字にしてみると、彼…“実はゴリッゴリのS”という可能性も否定できないなぁ(汗)。単に願望を言えなかっただけで、本当はもっと激しく、それこそワイルドに交わりたかったのかもしれません。

 

 

一方のわたくし。“大の声フェチ”という自覚は10代の頃からあったものの、「耳を攻められると気持ちいい」「耳が性感帯の一つ」というのは予想外&想定外だったため、最初は戸惑いましたねぇ…。耳攻め自体が気持ちいいのか、はたまた愛してやまないHさんにされている行為だからこそ気持ちいいのか分からなかったし、“耳でこんなにも快感を得られてしまう自分”に驚いたというか、ちょっとした抵抗みたいなものもあったように思います。

女風ユーザーとなって以降は、セラピストさんに「耳を重点的にお願いしまーす!」と一切躊躇うことなく(笑)申告できておりますが、歴代彼氏たちに「耳攻メ、希望致シ〼」と伝えたことは一度たりともございません。「引かれちゃったらどうしよう」「もし拒否されたら…」という不安があったのはもちろん、好きな人に「私はこうされると気持ちいいです」「こういうプレイが好みです」と大々的に発表するみたいな気がして恥ずかしかったんですよね。年齢や経験を重ねた今であれば、案外素直に言えるかな?と思うけれど、昔の私にはハードルが高くて全然無理でした。


そして。ひょっとしたら私は、耳攻めそのものよりも、“Hさんと過ごした幸せな時間を、ずっと変わらず大事にしている自分自身”が好きなのかもしれません。愛だの恋だのという感情を、全くもって抱いていない相手(つまりセラピストさんたち)に対して耳攻めを望むのも、突如腕や脚を強めに押さえつけられようと別段抗わないのも、彼らの中に、どこか“Hさんめいたもの”を感じているからなのかしらん…と思ったり思わなかったり致します。

Hさんに未練があるとかヨリを戻したいとか、そういう想いは少しもないけれど、彼のことを大切に思う気持ちや、「私にとって彼は特別な存在だ」と感じる気持ちは、これから先も恐らく変わらないでしょう。

遠い過去の日記を読み返しながら、あらためてそんなことを考えた秋の夜でした♡