女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

《小噺 四十三. 自主規制は突然に》

先日、高校時代の友達2人と久しぶりに食事をしました。当時はNちゃん・S・私の3人で毎日一緒に過ごしていたのですが、社会人デビュー後、会う回数が激減。それは仲違いしたとかじゃなく、Nちゃん=19歳で出産、S=24歳で結婚、私=30代後半まで仕事第一だったため、各々優先順位やら生活環境やらが、学生時代と変化したゆえの自然な流れによるものです。

特にNちゃんは、妊娠が発覚した当初、彼女自身も相手もまだ大学生。その上、本来父親となるべき彼氏がなんと、長男誕生を待たずして何処かへ消えて…つまり逃げてしまった。でも彼女はすぐに気持ちを切り替え、「もういい。あんな男、私にも子供にも必要ない」と大学を辞めて出産。その後、しばらくはご両親の助けを借りながら育児をしていましたが、通信制で猛勉強し、わずか数年で“難易度高し”とされている国家資格を取得。しっかりと手に職をつけ、現在も高収入を保っています。

「母親しかいないことで(息子さんに)何か我慢をさせたり、辛い思いをさせたりするのは極力避けたいから、なりふり構わず頑張った。でも、最近息子が『結婚前提の真剣な付き合い』っていう彼女を紹介してくれて。だからひと安心っていうか、やっと“母親じゃない時の自分”に目を向けられる余裕が出てきたかも」ということで、「久々にみんなで集まらない?」となった次第です。Nちゃん、きっと尋常じゃないくらい努力したんだろうなぁ。偉いなぁ。


さてさて。私たちが待ち合わせたのは、高校時代によく利用していた懐かしの某駅。「電車じゃなくて車で行くね」とNちゃんより連絡をもらっていたので、Sと私はキャッキャとおしゃべりしながらロータリーで待っていました。するとNちゃんの車が静かに登場、彼女が窓を開けてにこやかに手を振っています。「なんで助手席に座ってるのん?」と思っていたらば、運転席からこちらへ会釈するイケメンがいるではありませんか! そうです、“息子に車で送ってもらう母親の図”なのであります。尊い

「はじめまして、K(←息子さんの名前)です。母がいつもお世話になってます。これ、出張先のお土産なんですけど…荷物になっちゃいますが、よかったらどうぞ」

わぁぁぁ、Nちゃんの美人遺伝子&高身長遺伝子を見事に受け継いだ、とっても素敵な子だー‼︎‼︎‼︎    そんでもって、挨拶も気遣いも出来るめっちゃ良い子だー‼︎‼︎‼︎ 〈心の声〉


Nちゃんは、女性ながら174cmの長身です(*ちなみにSが151cm、私が162cmなので、並んで歩くと「ケータイの電波みたいだね」とよく言われます・笑)。ずっとバレーボールをやっていたこともあり、細身だけれど鍛えられた筋肉がついていて、今も昔もとっても綺麗。ボディーと同じくらいお顔も美しく、例えるなら宝塚の男役みたいな雰囲気です。高校時代はベリーショート+基本ジャージ姿だったから一層“雄味”が強く、クラスメイトはもちろん、下級生や他校の女子をも魅了していたっけ。彼女唯一の欠点は、「好きになるのがダメ男ばっかり」(本人談)なこと。

私の周りにいる美男美女たちって、どういうわけか“異性を見る目”が備わっていない人が多いです。美しさと引き換えに“見る目”を奪われてしまう運命なのか、はたまた自分と正反対の人に惹きつけられるよう予めプログラムされているのか…? 理由は分かりませんが、そういう友達が結構います。実に残念です(泣)。

 

 

そして。息子さんと対面してからというもの、私の心境にある変化が。Nちゃんが19歳の時の子なので、彼の年齢は計算すればすぐ分かるし、以前から「25歳ってすごいな、だいぶ大きいな」と思ってはいました。なれど、実際会ったら非常に落ち着いた佇まいで、もし三十路越えだと言われても疑わないほど大人びている。そういえば、Nちゃんも高校時代からお姉さん(もしくはお兄さん)っぽい雰囲気だったな〜。どこか憂いがあるというか、楽しい時もそうでない時もテンション低めで、話し方や仕草等もそっくりです。さすが親子♪


あ、話が逸れましたね。一体何が変わったのかと言いますと、「心理的に、30代以上のセラピストさんじゃないと指名できなくなってしまった」のでございます。

Kくんにまつわるお話を、Nちゃんの口から聞くだけなら別段影響はなかったのかもしれません。だがしかし、彼と直接会って目を見て会話を交わしてしまったらば、産んでもいないのに謎の“息子感”が発生。同時に“息子と近い年頃のセラピストさんを指名して、あんなことやこんなことを致す罪悪感”みたいなものが…。

それまでは、何歳年下だろうと気にせず指名していたのだけれど、お店のHPでプロフィールを確認する際、20代だとKくんのお顔がよぎるようになってしまった。あと、彼の名前と同じ、もしくは微妙にかすっている源氏名のセラピストさんも、勝手に気まずくなって(笑)指名候補から外しています。プラス、「もしもKくんがセラピストのお仕事をしていたとして、『自分と同い年のお客を取っている』と知ったら、Nちゃんの心情はいかばかりか?」と無意味な想像をしてしまったりも。


異性のきょうだいを持つ友達の中に、「弟or妹より年下は恋愛対象にならない」と語る人が数名いるのですが、今なら彼らの気持ちがちょっとだけ理解できます。私には同性のきょうだい(妹)しかいないこともあって、熱弁をふるわれてもピンと来ず、内心「君たちは何を言っているのだ?」的なことを思ってしまっておりました。その節はすみませんでした。多分、理屈じゃなくて本能なんですよね。心が拒否するというか、「何となく駄目な気がする」「そこはかとない抵抗感がある」みたいな。その感じを初めて味わい、「嗚呼、彼らはこのことを懸命に主張していたのか〜」と深く納得。


よって、私の“女風指名ルール”に新たな項目が加わったのでありました。本当に思いがけない理由ときっかけで…(汗)。