女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

最高の舌技、最低の思考

“疼くカラダ”に抗えず、女風を利用してきました。久々に新規のセラピストさんです。データはこんな感じ。

担当セラピスト=E店/Sさん(30代前半・おヒゲあり・指&歯がきれい・ややチャラい・細身だが筋肉質・高身長・自己中ドS)

 

リピート指名じゃなく新規指名で、HPの顔写真にも分厚いボカシがかかっていたSさん。よって、待ち合わせはめちゃくちゃ緊張しました。イメージと違ったらどうしよう、全然タイプじゃなかったらどうしよう…。

 

さて、いよいよファーストコンタクトです。Sさんのほうが先に到着していたけれど、ちょっとした行き違いがあり、私がSさんの後方から声を掛ける結果に。服装と体型から「あの人かな?」と思い、後ろから回り込んで「あの、Sさん…ですか?」と尋ねると少し間があり「あ、はい! ◯◯(←私の名前)さんですか?」との返事。「良かった~! 間違えたかと思いました(笑)」「すみません! まだこの名前に慣れてなくて、一瞬『そうだっけ?』とか思っちゃって(笑)」。なるほど、つまりセラピストになってからの日は浅いということでありましょう。

 

Sさんは、マスク越しだと20代に見え、目元から判断するに“優しそうなイケメン”に映りました。ただし、前職(雑誌記者)で数々の美男美女達と仕事をしてきたので、本当に美しい人のお顔立ちというのは、目元はもちろん、鼻から下がとんでもなく整っている、プラス目元とのバランスの良さが尋常じゃない、というのを経験上知っています。目元を見ただけではイケメンか否か分からないし、そもそも好きなタイプかどうかが分からない。ホテルまでの道すがら、いろんなことを話したのですが、フレンドリーを通り越して少し軽いというかチャラいというか、「もしかしたら私の苦手な人種かもしれない…」という懸念がありました。なので、ホテルに入る前に確認を取らせてもらうことに。

「あの〜、すっごい失礼なこと言ってもいいですか?」

「はい、どうぞ」

「今日Sさんにお願いするかどうか決めたいので、一瞬だけマスク外してもらっても…?」

「あぁ、はい! (マスクを取って)どうですか? 大丈夫ですか?」

「はい、ありがとうございます。よろしくお願いします」

 

Sさんのお顔は確実にイケメンの部類に入ると思いますが、本音を言うと、私のタイプではありませんでした。おヒゲも“大人”というより“ワイルド感”“やんちゃ感”が強く、どことなく◯XILEっぽいイメージ。でもキャンセルするほどではないし、チャラいけど性格は明るいから「楽しい時間を過ごせそうだな」と思いました。

 

部屋に入ってカウンセリングを済ませ、それぞれシャワーへ。「帰る時は一緒にお風呂入りたいな♪」と言われて驚きましたが(普通はユーザーの希望に合わせる)、「それもいいかもねぇ」と適当にあしらっておきます。だって、施術を受けてみないと分からないですからね。「一緒に入ってもいい」と思える人かどうか(笑)。

 

いざ、施術です。カウンセリングで「指圧は苦手」と伝えてあったせいか、パウダーマッサージからスタート。予想通りというか何というか、マッサージは大して上手くない(笑)。でも徐々に性感へと移ってからは、だいぶ気持ちよかった。フェザータッチとリップを織り交ぜながら、全身を丁寧に愛撫してくれます。“足の指を一本一本、端から端まで舐める”というサービス(?)も、地方都市でお世話になったC店・Hさん以来です。

 

Sさんは何やら不思議な人で、女性経験が豊富な割に、キスはあまり得意じゃないみたいでした。けれど、胸と秘部への舌技が、それを補って余りあるほどに素晴らしかった。私は絶頂に達するまで時間が掛かることもあり、女風で昇天した経験は1回しかありません。「遂に2回目の到来か?」と思うほどに気持ちよく、秘部を攻められ続けて昇天寸前までいきました。でも、私が昇天する前に、彼のほうが諸々抑制できなくなった。

 

Sさんは、愛撫の最中「キレイだね」をはじめ、何度か「したくなっちゃう」とか「そんな切ない声出されたらたまんないよ」とか口にしていたのですが、「まぁリップサービスの範疇でしょう」と思い聞き流していました。私がはっきり「NO」と言わなかったから、「本番OK」と受け取ったのかもしれません。途中から明らかに息が荒くなり、かなりの興奮状態にあるのが分かります。秘部も完全にトランスフォームしている。

 

事前に「SかMか?」の話はしなかったけれど、彼はどこからどう見てもSでした。しかも自己中型のドS。180㎝以上と大柄で筋肉質なのに、力の加減を全くせず、私の腕や脚を思いきり押さえつけます。「痛い」と言うと「あ、ゴメン!」と謝るけれど、すぐに忘れてまた同じくらい力をこめる。女風ユーザーとなってから、初めてセラピストを本気で「怖い」と思いました。

 

そんな私の心情を無視するように、彼は私の両腕を頭上方向に強く押さえつけて、脇やら首やらを愛撫しながら、「したい。俺このまま帰るのとか無理。挿れてもいい?」と息荒く訊いてきます。心底嫌なら「イヤだ」と言えばいいし、(女風は本番禁止なので)最悪「お店の人に言うよ」と警告すればいいのだけれど、この日の私は断りませんでした。

 

理由は2つです。①カラダが疼いて仕方なかったから。②Sさんに対して恐怖を感じていたから。

1つ目は、「ずっと続いているカラダの疼きも、セックスすれば少しはおさまるのかなぁ」と思ったし、「彼、テクニックはありそうだから、ひょっとしたらすんごく気持ちいいかもしれない」と期待した。

2つ目は、「仮に逆上でもしたら怖い。力では絶対勝てないし、既にここまで昂っている状態の男性を落ち着かせるのは難しい気がする」と感じた。

 

そこで私は、「挿れてもいいけど、優しくしてくれなきゃヤダよ。痛かったらすぐ抜いてね」と伝えました。彼は「分かった、優しくする」と言い、正常位でゆっくり挿入。挿れてから分かったのですが、サイズ感がエグい…。ものすごいところまで届きます(要するに相当大きい)。私はどちらかと言うと小ぶりなサイズのほうが好きだし、荒々しいセックスも好みじゃない。ですがSさんは挿入したらますます興奮してしまった様子で、激しく動き「◯◯の中、めっちゃ気持ちいい」と恍惚の表情をしている。すると突然、何の前触れも断りもなく、両手で首を絞められました。いわゆる“首絞めプレイ”というやつです。生まれて初めての体験でしたが、これは本当に本当に、心の底から怖い。殺されるんじゃないかと思いました(実際、あの体格と筋力だったら容易に殺せると思う)。すぐさま彼の腕に爪を立てて振り払い、「嫌! そういうことするならもう帰る」と真顔で怒ると、「ごめん。その細い首見てたらつい…」と返ってきました。「つい、じゃないでしょ。優しくしてって言ったのに…。最低!」と彼を突き飛ばしました。

 

「本当にごめん。どうしたら許してくれる?」と言うので、「攻守交替する。一切の抵抗禁止」と告げます。ドSの人はドMの可能性も高いし、「恐怖を感じたままこの場を去るのは、今後の“女風ライフ”にとって良くないから反撃してやる」と決意。彼の両手首をタオルで縛り上げ、備え付けてあったアイマスクで視界を遮断します。耳やらバストトップやらを攻め始めると、Sさんはさっきまでとは別人のような声で鳴いています。彼、やっぱりドMの素養もある。バストトップが弱点と判明するや、執拗に攻め続ける私。やがて口を半開きにして&若干情けない声を出しながらよがりまくるSさんは、「触って。舐めて」と懇願してきます。

「どこを?」

「…」

「言えないの?」

「あそこ」

「あそこじゃ分かんないなぁ」

「…お◯んちん」

「ダメ。言い方が気に入らない。それが人にものを頼む態度?」

「…俺のお◯んちんを触ってください」

「ダメ」

「お願いします」

「ダメ」


…みたいなことを繰り返し、散々いじめ倒してやりました。ただ、Sっぽく攻め続けても秘部が萎えるわけでもなく、ずっとフルパワー。「こりゃあ射精しないとおさまらないだろうなぁ」とも思ったので、そのまま手で出させてあげました(その状態で解放してしまうと、再び挿入されると感じた)。彼に反撃したことで一応気は済んだけれど、真性Mのユーザーじゃない限り、そして“信頼関係が構築されている相手”じゃない限り、ああいうプレイは恐怖でしかないと思います。Sさんを指名したのは痛恨のミスでした。本当に怖かった…。 

 

そんなわけで、帰宅後、すぐさま安定のお気に入りセラピストさんに連絡して予約を入れました。Sさんからも何通かメールが届いたけれど、当然シカト。顔がカッコよくても、舌技が素晴らしくても、自分本位なドS男とは二度と関わりたくありません。


さてさて。予約は数日後です。“お気に入りセラピストさんと過ごす時間”を楽しみに、予約日までの日々を乗り切りたいと思います。早く会って、心身ともに癒やされたい。


余談ですけれども、どのセラピストさんもプレイ中、手をぎゅっと握ってくれたり、恋人つなぎをしてくれたりするのですが、この日は同じ“恋人つなぎ”でも印象が全く違いました。お気に入りセラピストさんたちは、毎回包み込むようなつなぎ方です。「安心して身を委ねて大丈夫だよ」「この時間内だけは恋人だからね」的な、とっても優しい感じ。すごく心地よくて、ホッとするし心が安らぐ。でもSさんのつなぎ方は、まるで相手を支配するような、制圧するような感じがして怖かった。逆に言うと、彼のおかけでお気に入りセラピストさんたちの素晴らしさや行き届いた気配り、プロとしての仕事ぶりに改めて気付くことが出来ました。

新規での指名、しばらく控えようかなぁ…。