女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

《小噺 四十. “視覚”で興奮》

私が“オトナのおもちゃ”を初めて使用したのは、2020年秋のこと(もちろん女風にて)。その時は残念ながら快感を得られなかったのですが、翌21年、とあるセラピストさんのおもちゃ使いが大変素晴らしく、見事!昇天させてもらいました。以降、女風でのプレイに時々取り入れているし、自分でも何点か購入して、セルフでする際、お世話になったりならなかったりしています。


さてさて。経験上、多くのセラピストさんが用意してくれているのはバイブと電マ。ウーマナイザー、ローター、ディルド等は少数派かなと思います。

その日のセラピスト・Aさん(仮名)が持参していたのも、バイブ+電マという王道の組み合わせ。Aさんは“本番なしタイプ”のセラピストさんなので、指と舌に加えておもちゃも駆使して気持ちよくしてくれることが多いのだけれど、「今日は新しいバイブを持ってきた」そうで、「これでい〜っぱい攻めちゃうから覚悟しててね♪」とニヤリ。「どんなバイブかしらん♡」と楽しみにしつつシャワーを浴びます。


シャワー後は、パウダーマッサージ→オイルマッサージという流れ。そして20~30分経った頃、秘部付近を実にいやらしく(笑)フェザータッチしてくれていたかと思ったら、ふいに手を止めて一言。

「今から◯◯(←私の名前)のここ、ぐっちゃぐちゃにするもの見せてあげる」


視界に飛び込んできたのは、何というか、思わず「うわ…グロ…」と言ってしまいそうなルックスのバイブ。真っ黒でビッグサイズ、妙にリアルな形状&質感、しかも表面がでこぼこしていてめちゃくちゃ厳つい。これまでは、全体的につるんとした、小ぶりで可愛らしい色調の…つまり如何にも女性が好みそうなデザインのバイブを持ってきていたのに、一体どうしたんだろう?

「少し前に、お客さんに言われたんだよね。『視覚でも気持ちよくなりたいから、もっと攻撃的な形とか生々しい色とかのバイブもあると嬉しい』って。俺、良かれと思ってオシャレなデザインのおもちゃばっかり用意してたんだけど、そうじゃないほうがいいお客さんもいるっていうのは考えてなくてさ。その人は『見た目がワイルドなほど興奮する』って言うんだ。彼女がMだからか、“否応なく屈服させられちゃう感じ”がいいんだって。確かに、見た目つるつるでパステルカラーとかのバイブだと、屈服させられてる感は全然ないもんね(笑)」


ふへぇ~、めっちゃ新鮮な意見‼︎ 言われてみれば、私が入手したおもちゃたちもピンクやらラベンダーやらだし、発色だって実に美しい。デザインが素敵なものも多いので、例えばオブジェとしてインテリアに紛れていたとしても、一見それとは分からない可能性だってあります。いやはやしかし、おもちゃを選ぶ際、“見た目でも興奮できるか否か”というのは考えもしなかったから驚いたし、すごく面白い視点だなぁと思いました。

確かに「このグロいものが今から私の中に…」と想像すると、それまでとは違う感情が湧き上がってきたような気もします。少しの恐怖心と期待、そして興奮──少なくとも、美しい色合いとデザインのおもちゃを前にした際自然と出る、「わぁ、カワイイ!」という台詞は全く浮かびませんでした。


そんなわけで、自宅用に購入するのは遠慮したいけれども(笑)、女風で使う分には「結構いいな♡」と感じたワイルドバイブ(*パワーのほうも、見た目に違わぬワイルドぶりだった・汗)。

今までは「視覚でも気持ちよくなる」と聞けば、アイマスク等“視覚を奪う”方面のことしかイメージできていなかったけれど、Aさん及び彼のお客さんのおかげで、「それだけじゃないんだなぁ。いろいろと深いなぁ」と身をもって体感することができました。Aさんも「このバイブで攻めてる時は気持ちが昂って、いつもよりS度が強くなっちゃうんだよね」と語っていたのですが、実際この日は新たなプレイ…いえ、Aさんの“新たなる一面”を発見した日でもありました。そのお話はまた、別の機会に♪