女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

家庭の事情

今日(9/27)、また信じられないニュースが飛び込んできました。女優・竹内結子さんが亡くなったというニュースです。詳細は明らかになっていませんが、「自殺とみられる」との文字。そして今回もクローゼット…。追いつかない、頭が全然追いつかない。現実と思えない。


三浦春馬さんの時もそうだったけれど、まずは事実かどうかを確認するためネットをチェック。夢であってほしいと願いつつ、やはり夢ではないことを知ります。ただただ、悲しいです。


竹内さんの作品は数多く観ていますが、一番好きなのは「ストロベリーナイト」。次に「ミス・シャーロック」。私は明るい役柄よりも、少し陰があったりクールだったりする役のほうが好きでした。確かな演技力、圧倒的存在感、美しいお顔立ちと艶やかな黒髪。やや低く落ち着いていて、聞き取りやすい声も大好きだった。才能溢れる役者さんが、また一人、この世からいなくなってしまいました。残念です。


皆さんもご存知の通り、ここ最近、ふっと“あちらの世界”へ行ってしまう役者さんが目立ちます。類い稀な“演じる才能”を持つがゆえに、少しの変化も見せないというか、周囲に何も気付かせないのだろうか。それとも、一切の予兆もなく、衝動的に死を選んでしまうのか。いや、そもそも自殺ではないのか──。いろいろな可能性があると思いますが、部外者の私がいくら考えたところで、亡くなられた事実は変わりません。自分はとことん無力だなぁとも思うし、冷たいのかもしれないとも思うけれど、こればっかりはどうしようもない。防ぎようがない。


生きるというのはそれだけで大変だし、辛いことや苦しいこともたくさんあります。私も幼少期は辛かった。でも、楽しいことや心が躍ること、幸せを感じることだってたくさんある。


以前、旅先で出会った人の中に、「自分は何のために生きてるのか分からない」と悩んでいる方がいました。いわゆる“自分探し”をしている最中だと。お互い一人旅だったこともあって仲良くなり、少しの間行動を共にしました。その人に「別に分からなくていいんじゃない? 私も生きてる意味なんか分からないよ」と言ったら、「へ?」とキョトンとしてたっけ。


「そんなの追求してどうするの? それこそ意味あるの?」

「う〜ん…言われてみれば、確かにそうだなぁ。分かんなくてもいいような気がしてきた(笑)」

「じゃあ放っといてもいいんじゃないかな。(ガイドブックを見せながら)それより明日、ここ行かない? 絶景なんだって。きっとキレイだよ」

「行く、行く!」


彼はその後も各国を放浪した後、1ヶ月半後に帰国。逐一メールで報告をくれましたが、旅を満喫しているようで私も嬉しかった記憶があります。かく言う私も、思春期の頃は“生きている意味”について深く考えたりしたけれど、いつからか悩まなくなった。きっかけは自分でも分かりません。でも、私にはそのほうが向いているというか、“考えても仕方ないこと”について突き詰めても疲れるだけだと気付きました(笑)。


私は仕事の面では非常にきっちりしていますが、私生活はざっくり&適当です(汗)。分からないことを分からないままにしておいても気にならないし、日々何となく、自分が「楽しい」「面白そう」と感じるほうに向かって生きているだけ。みんながみんなそういう思考回路でいられるとは思わないけれど、友人・知人に一人、楽観的なタイプの人間を持っておくといいかもしれません。我が夫も、「自分の中からはそういう発想が出てこない。ポジティブになりたいのになかなかなれないから助かる」と時折口にします。


私も、悪い方向に考えるタイプの人が、どうしてそういう思考になるのか理解できないけれど、恐らく逆も同じなのでしょう。夫から見れば、なぜ私が良い方向にばかり考えるのか理解できないだろうし、私自身もさっぱり分からない(笑)。だから、ある日突然マイナス思考になる可能性だってゼロではないでしょうが、その時はその時です。今考えたって仕方ない。


まだ夫婦になる前、夫に「将来への不安とかってないの?」と訊かれて「ないよ。将来なんて誰も分からないんだし、不安になったってしょうがないでしょ。どうせなら、楽しい妄想したほうがよくない?」と返したら「それがすごい。漠然とした不安って、少なからずあるものだと思ってた」と驚いていました。夫が私との結婚を決めたのは、双方子供を望んでいないことに加えて、“正反対の性格”も大きな理由だったように思います。慎重派・大胆派、シャイ・社交的、朝型・夜型。互いに「違う人間だ」と尊重しつつ、欠けている部分を補い合って生きていけたらいいなぁと考えています。


完璧な人間なんて、地球上どこを探したって存在しないと思います。それに、もし本当に完璧だったら、ロボットみたいで面白味も何もあったもんじゃない(笑)。隙や弱点、苦手なことがあってこその人間です。夫婦や恋人、友達じゃなくても、誰かしらと助け合って生きていけばよいと思います。何事も、自分一人で抱え込むのは精神的にキツイ。私だって、「夫と一度も交わったことがない事実」を、現実世界の友人には打ち明けられません。正直に話せるのは、女風のセラピストさんと、このブログだけです。見知らぬ人が相手だから、洗いざらい言えるのです。


友人達の目を通せば、私は“幸せな新婚生活を送る人妻”のように映っているかもしれない。いえ、幸せなのは間違いないけれども、そこには「性生活を除いて」という注釈が付きます。家庭の事情などというものは、本当に人それぞれ。外から見ただけでは分からないことだらけだと、今、身をもって実感しています。