女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

擬似セフレ

そのセラピストさんとのお付き合いは、およそ1年。種別はAタイプ(←ほぼ毎回合体する、の意です。詳細は《女風小噺 二. 合体》をご参照ください。なお、しつこいようですが、女風での本番行為は固く禁止されています)なので、今や「定額でこちらの好きな時に会える上、情報漏洩の心配もない安心・安全なセフレ的存在」と言えましょう。


彼は、明るくてお調子者でややチャラいけれど(笑)、真剣な話もきちんと出来る人です。セラピストさんを選ぶ際、トーク力も重要視している私としては大変ありがたい。カラダの相性+会話の相性もよいと、リピート率がぐんと上がる気が致します。


さてさて。その日も楽しくお喋りし、存分にイチャついた後、いざ合体。毎度のことながら、めちゃくちゃ気持ちいいぃ♡ 何パターンか体位を変えつつも、フィニッシュは「顔見たいから正常位がいいな♪」とリクエスト。

すると彼は、挿れたまま私をぎゅっと抱きしめ、耳元で名前を何度も、それはそれは甘〜い声で呼んでくれます。そこまではまぁ普通といいますか、他のセラピストさんを含めて別段珍しくない光景(というかサービスの一環)なのですが、次の瞬間、動揺してしまう一言が…。

「好き」

えぇっ⁉︎ 何それ、何で今更そんなこと言うの? そりゃあ甘い言葉を囁いてくれるセラピストさんはいるけども、あなた全然そういうタイプじゃないじゃん。ここへ来ての急な路線変更って、一体どういうつもり…?〈心の声〉


相手が“常に色恋営業全開タイプ”のセラピストさんであれば、笑顔でスルーしたり、「私も好き〜」とか適当に答えてやり過ごすのですが、この時は動揺して数秒の間が空いてしまいました。

今振り返ると、ちっとも嬉しくない…というより、「私たち、そんな関係じゃないでしょ」的な気持ちが強く、自然に拒否反応が出てしまったんだと思います。例えるなら、仲の良い友人だと思っていた男友達から不意に告白され、しばらく思考が停止してしまった時のような感覚ですね。


私はこれまで、浮気をした経験やセフレがいた経験は一度もないため、“セフレってどんな感じなのか?”がよく分かっていませんでした。「セックスフレンド」という言葉の響きから、「お互い『性欲を満たしたい』と思った時に呼び出し合い、セックスが済んだら速やかに別れる。ただそれだけの、極めて薄い関係なのだろう」と想像していた。

でも実際は…というか私の場合は、「セックスも出来る、気の合う男友達」という表現のほうが近いのかもしれないと予想しています。居心地がよくて、共通の話題もあって、一緒にいると楽しくて、ついでにセックスもする。付き合いの長いセラピストさん達に対して、安心感や“友情に似たもの”は感じているけれど、恋愛感情は全くありません。それゆえ、恋人風味満載の「好き」を囁かれて少し引いてしまったのかなぁと。


「好き」は基本、“言われて嬉しい言葉”だと思いますので、拒否反応を示した自分の感情が、ちょっと面白くもありました。人間の気持ちって、やっぱり不思議&興味深いですねぇ。