女風は、用法・用量を守って正しく利用いたしましょう。

既婚ユーザー・ネギブロコの女性用風俗利用日記+日常譚

ゲーム廃人

私の誕生日が4日後に迫った夜のこと。若干気まずそうな表情で、夫が申告してきました。

「悪いんだけど、立場上断るのが難しい飲み会に誘われちゃったんだ。それが君の誕生日当日なんだよね…。お祝い、別の日でもいいかな?」


誕生日というのは基本、“生まれたその日”に祝いたいし祝われたいと願っているけれど、仕事上のお付き合いならば文句は言えません。プラス、「彼のことがとっても好き!」とかいう関係ではないせいか、怒りや寂しさ的な気持ちはちっとも湧いてこなかった。むしろ、「つまり『この日は遅くまで帰れない』って意味だよね? じゃあ女風の予約、久々に夜入れられるじゃん。平日夜しか稼働してないあのセラピストさん、指名しちゃおっかな〜♪」などとわくわく(笑)。夫には前日祝ってもらい、当日はセラピストさんとめくるめくエロい夜を過ごしたのでありました。ムフ♡

 

 

ところで。約1ヶ月前より、人生で初めてアプリゲームに熱中しております。


私は「一度プレイしたら最後。どっぷりハマってゲーム廃人と化すに違いない」と自分で予測できていたので(笑)、ファミコンの時代からあらゆるゲームを避けて生きてきました。友達に何度誘われても、「貸すよ」「丸ごとあげるよ」とまで言われても決してなびかなかった。特に学生時代は、「他にやるべきことが山ほどある。ゲームに割くような時間もお金も全然ない」と自分を律していました。

けれど今は時間に余裕があるし、何より「やってみたい」「内容を詳しく知りたい」と思えるゲームがあったため、“無課金”を自己ルールとした上で初解禁。始めた結果──キャラクターもシナリオも音楽も想像以上に魅力的で、「こりゃあ沼って然るべきだわ〜。売れ続けてる作品には、それなりの理由ってものが幾つもあるんだなぁ」と大いに納得。開始後、わずか数分で世界観に引き込まれてしまい、予想を上回る勢いで廃人化(笑)。連日連夜、夢中でプレイする日々を送っています。


ただ、スタート時は浅めの知識しか持ち合わせていなかったこともあり、かなり適当に登録。プレイヤー名以外はロクに覚えていないといいますか、手順に従って淡々と必要事項を入力していっただけ。だから、夫に祝ってもらった日の深夜、いつものようにログインした途端、最推しキャラ(CV.立花慎之介さん)による“誕生日おめでとうボイス”がイヤホンから流れた時は心底動揺しましたねぇ。

「ひゃっ! 何で私の誕生日知ってるの⁉︎(←己で登録したことを既に忘れている・笑)っていうか、やっぱりめっっっちゃ良い声〜♡♡♡    鳴呼、このまま天に召されそう…♪」

動揺のあまり、すぐさま画面をタップしてしまいメッセージは一度しか聴けなかったのですが(*本来は繰り返し聴けるシステムらしい)、逆にありがたみと尊さと「来年は落ち着いて、絶対何度も聴くんだ!」という楽しみが増してすっごく幸せな気持ち。そして、「1年後という“未来”に、心からの楽しみを与えてくれるコンテンツって凄い。ゲームって凄い‼︎」と感じました。

 

 

知り合いの中に、引きこもり歴がだいぶ長い人がいるのですが、彼は「大好きなゲームがあるから生きていられる。もしなかったらとっくに死んでるよ。僕の楽しみは“ゲームの世界”にしかない」と周囲に話しているそうです。彼以外にも「ゲームに救われた」と語る人は大勢いるし、「まぁそういうこともあり得るだろうな」と思ってはいたけれど、本当の意味で理解していたわけでは多分ありませんでした。でもこの1ヶ月、自分でプレイしてみて「分かる気がする」と何度も思った。


ゲームって、“毎日の小さな目標”を立てやすいように作られているものが多いんですよね。タスクをこなす、レベルやスコアを上げる、ライフを貯める、レアアイテムを入手する、キャラを強化する、敵を倒す、ギルドやパーティと協力する、等々。「今日はここまで進もう」とか「もっと効率よくレベルを上げる方法は?」とかに思いを巡らせていると、例えば「死にたい」なんて考える暇はないだろうし、あっという間に何十時間も経っていた…とかもザラでしょう。

目標ややるべきことがあると、人は“今日”を生きられます。それが必ずしも現実世界である必要はないわけですから、ゲームであれ漫画であれ仮想空間であれ、本人が夢中になれるものなら何だって構わないと思う。まして、目標だけなく達成感だったり喜びだったり教訓だったりを与えてくれることも少なくないのだから、ゲームに救われる人や夢中になる人が沢山いるのは至極当然のような気がします。これまでは、ゲームって単純に“娯楽”だとばかり思っていたけれど、最近「実はもっと、ずっとずーっと奥深いものなんじゃなかろうか?」と感じたり考えたりしている次第です。


ちなみに。我が夫は結婚以来、隙あらば(笑)ポケモンをプレイしています。レストランに行っても映画を観ても服屋に寄っても、ちょっとした合間を見つけてはポケモンポケモンポケモン。「帰ってから自室でゆっくりやればいいのに…。本当に好きだよねぇ」と半ば呆れていましたが、今なら彼の気持ちがだいぶ理解できます。「やっぱり、何事も“実際自分でやってみる。ともかく一度体験してみる”っていうのはめちゃくちゃ大事だなぁ」と、強く実感しております、ハイ。